石川“横手”投げ 曲がり大きいスライダーで打者幻惑

[ 2012年2月26日 06:00 ]

<ヤ・神>いつものリリースポイントよりも低い位置での投球を織り交ぜ2回1安打無失点に抑えたヤクルト・石川

オープン戦 ヤクルト3―2阪神

(2月25日 浦添)
 エースは二刀流で進化する。5年連続の開幕投手が濃厚なヤクルト・石川が2回1安打無失点と好投し、3月30日の巨人戦(東京ドーム)へ順調な仕上がりを見せた。

 シュート、シンカーなど変化球を低めに集めてゴロアウトが5つ。「持ち味のゴロアウトが多く良かった。腕も下げたりしてね。野球がうまくなりたい。もっと勝ちたい。優勝したい」。充実した内容に声も弾んだ。

 いつもよりスライダーの曲がりが大きかった。普段はスリークオーター気味の左腕だが、実戦では初めて左肘の位置をわずかに下げた投球も披露した。肘を下げることでスライダーがより横滑りする。2回2死で関本のバランスを崩し空振りを奪った。

 リリースポイントが2カ所になれば、変化球の軌道も変わり、さらに打者を幻惑させることができる。大黒柱の飽くなき向上心はプロ11年目でも衰えることはない。浦添キャンプでは右のエース・館山と一緒にいる時間も多い。この日は投じなかったが新球フォークも、館山のアドバイスを受け磨いている最中だ。

 開幕戦は目下、3連敗中。昨季はキャンプ中にトイレで小川監督から大役を伝えられたという石川は「まだ言われていません」としながらも「開幕連敗は開幕でしか止められない。こだわりたい」ときっぱり言った。1メートル67の小さなエースは現状に満足することなく、3・30に進んでいく。

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2012年2月26日のニュース