斎藤の外れ1位、ヤク・山田3安打!開幕ショート前進

[ 2012年2月24日 06:00 ]

<日・ヤ>3回1死、日本ハム・斎藤(左)から二塁打を放つヤクルト・山田哲

練習試合 ヤクルト3―0日本ハム

(2月23日 名護)
 詰まったが、飛んだ。ヤクルト・山田の打球は左翼席後方の防球ネットに突き刺さった。3ボール1ストライクからの5球目。乾の141キロの直球を強振し、対外試合初の120メートルソロ。「直球に絞っていました。芯に当たらなかったけど、疲れもとれてバットも振れてきた」。売り出し中の19歳は、ようやく表情を緩めた。

 10年ドラフトは斎藤の外れ1位。3回にはその右腕から、フェンス直撃の左中間二塁打。それでも「力がないです。(左翼席に)いったと思ったんだけど」と浮かれない。5回には木田から三塁内野安打としたが「ボール球に手を出した」と反省の言葉を重ねた。

 周囲の期待も、理想も高い。主砲を務めた大阪・履正社時代は先輩、オリックスのT―岡田をもじった「T―山田」の愛称で知られた。昨季、11月3日のCSファイナルステージ第2戦・中日戦(ナゴヤドーム)では1軍初昇格で「1番・遊撃」に抜てき。高卒1年目野手の先発出場はCS史上初だった。

 川端が左手首痛で離脱中。「遊撃」の穴を埋めるべく奮闘中だ。ここまで練習試合8試合で31打数12安打、打率・387。小川監督も「強い気持ちがある。(正遊撃手は)彼の頭の中にはあるでしょう」と認めた。

 1月には愛媛・松山での宮本の自主トレに参加。一緒に練習した巨人の坂本からはティー打撃を素手で打て、と教えられた。高卒2年目の遊撃手が開幕スタメンに名を連ねれば、チームでは1957年の土居章助以来55年ぶり。「今は結果を出したい。目の前のことをやっていきたい」。反省の積み重ねで、山田はうなぎ上りの成長を続ける。

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2012年2月24日のニュース