中畑監督負けて１２０点！斎藤から４点「元気さ評価」

＜日・Ｄ＞３回２死二塁、２ランを放った内藤を迎えるＤｅＮＡ・中畑監督

練習試合 ＤｅＮＡ７―９日本ハム

（2月16日 名護）
　ＤｅＮＡの中畑監督が三塁ベンチ前に飛び出した。３回、対外試合チーム１号となる２ランを放った内藤、適時二塁打の筒香を手荒い祝福で迎えた。これをやりたかった。斎藤を攻略したこの回の攻撃に、中畑野球が目指す道筋が垣間見えた。

　「ちょっとやっちゃったかな。ユウキさん、ありがとう。あの４点は、うちにとって勇気ある４点になりました」

　テーマは元気な声、積極的なプレーと機動力。初回から荒波が二盗を決めるなど足で斎藤を揺さぶった。３回は先頭の梶谷が右前打で出塁すると、執ようなけん制をかいくぐって二盗成功。続く主将・石川は右翼フェンス直撃の同点二塁打で二塁にヘッドスライディングだ。２死後、４番・筒香の二塁打で一度は勝ち越し。指揮官が今キャンプの打撃練習で唯一打撃投手役を務めた内藤も「キヨシ効果」で左中間席に運び、一挙４点。ベンチはお祭り騒ぎだった。

　名護に移動する前の宜野湾球場。中畑監督はナインを集め「結果が悪くても引きずるな。チームは変わってきている。ベンチも、プレーしている選手も変わって、みんなで戦うんだ」と言った。試合前の円陣では右拳を突き出し、ナインの右拳と重ねて「よ～し、行くぞ！」と気合を注入。選手の声は最後まで球場に響き渡った。

　新生ＤｅＮＡの対外試合初戦は逆転負け。試合後は「負けて当然。失点の仕方が悪い」と５四球の投手陣には不満も示した。それでも２点差の９回２死から一、二塁の好機を呼んだ攻撃には「いい粘り、つながりがあった。うちらしい点の取り方ができた」と手応えを口にした。１３安打で７得点。２盗塁にエンドラン、バントなど小技も絡め、好守も随所に出た。中日・井本スコアラーは「積極的に仕掛けている」。巨人・三沢スコアラーも「攻守で思い切りがいいし、チームが変わってきそう」と警戒する。

　「元気さと最後まで諦めない姿勢が出ていたのは評価したい。１００点をあげたいけど負けたので言えません。１２０点かな」と笑いも忘れなかった中畑監督。明るくなった雰囲気、果敢にトライする姿勢。チームは確かに変わってきている。

　▼ＤｅＮＡ・石川　ベンチも盛り上がって全員で攻められている。後は打たれたとき、どれだけ盛り上がれるか。