大田、今年こそ!的確状況判断で猛デモ2安打

[ 2012年2月13日 06:00 ]

紅白戦の5回1死二塁、右適時打を放つ大田

紅白戦 紅組4-0白組

(2月12日 サンマリン)
 不格好だった。しかし、巨人・大田の新たな可能性が詰まった一打だった。5回1死二塁、2ボール2ストライク。「走者を還そうと思っていた。変化球をケアしながら真っすぐに遅れないように」。西村の内角高め直球に詰まったゴロは一、二塁間を抜けて、先制のタイムリーになった。

 「1打席目にいい形でヒットが出て、3打席目も追い込まれる中でいい打撃ができた。継続して今の形で固めていきたい」。今キャンプ初の紅白戦でチームの初得点を叩き出した。

 それだけではない。紅組の1番中堅で先発し、初回は1ボールからのファーストストライクを強振。強烈な左前打もチーム初安打だった。3打数2安打1打点の猛デモ。打球自体は1本目の方が鋭かったが、5回の一打こそ「ニュー大田」を予感させた。追い込まれて変化球を想定しながらも厳しい内角直球に対応。やみくもに引っ張らず、広く開いていた一、二塁間へおっつけた。状況判断があった。

 1月に主将の阿部に弟子入りしたグアム自主トレの成果だった。「周りの人への気配りとか、周りを見る目が養われました。人間的に大きくなれた気がします」。宿泊したキッチン付きの宿舎で配膳を担当するなど、雑用をいとわずこなした。常に先を読み、準備する大切さ。阿部には捕手目線の配球について説かれた。心と頭の成長。打席に入った状況や相手バッテリーの配球を常に考えるようになった。「自分ができることを今、しっかりやるのが大事。できないことをやっても失敗する」。技術向上以上に大きな変化があった。

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2012年2月13日のニュース