伊藤隼　実戦デビュー　あいさつ代わりの２安打１打点！

＜神・日＞初回無死、伊藤隼は中前打を放つ（投手・中村勝）

練習試合 阪神８－５日本ハム

（2月12日 宜野座）
　　いきなりの快打、快音だった。初回の第１打席。阪神のドラフト１位・伊藤隼（慶大）の打球は、日本ハム先発・中村のグラブをはじいて中前へと抜けた。デビュー戦で初安打。一塁ベースに到達すると、同い年の中田から「よろしく」と声を掛けられた。「１番・中堅」で先発出場した練習試合。まさにあいさつ代わりの一打だった。

　「１番という打順でとにかく思い切ってやっていこうと。簡単に２ストライクに追い込まれた。何とか食らいついていこうという意識だった」

　大学日本代表では４番を務め、パンチ力もある。首脳陣が適性をみるために１番で出場した１２日は、対戦投手の右、左で素材の違うバットを使い分けるなど、実戦の中でも自己流を貫いた。

　特別ルールが採用され、阪神がリードしたまま行われた９回裏。２死一、二塁での第５打席で、横手投げの変則左腕・宮本の直球を右前に運んだ。本来ならなかったはずの打席でプロ初打点。「一喜一憂せずにやっていきたい」と謙虚に振り返ったが「持ってる男」ぶりを存分に見せつけた。