ダル 異例ライアン流調整!初日にフリー打撃登板

[ 2012年2月12日 06:00 ]

キャンプ初日からフリー打撃に登板することが分かったダルビッシュ

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が23日(日本時間24日)のキャンプ初日からフリー打撃に登板することが10日(同11日)分かった。レ軍のマイク・マダックス投手コーチは「キャンプ最初からフリー打撃に投げてもらう。ブルペン投球5分の後にフリー打撃5分だ」と明かした。この方針はダルビッシュにも伝えられている。

 大リーグではバッテリー組だけのキャンプ期間ではブルペン投球が中心。フリー打撃登板は5日前後遅れてキャンプインする野手の合流後が通例だ。異例の初日からのフリー打撃登板指令は、大リーグ歴代最多の通算5714奪三振を誇るノーラン・ライアン球団社長の「投手は打者に投げて肩をつくるべき」との考えに基づいており、捕手や既にキャンプ地にいるマイナー選手が対戦相手となる。

 さらにマダックス投手コーチは「オープン戦は6日間に1度の登板。先発の間に1度は打撃練習で投げてもらう」とし、オープン戦登板は5~6試合となる見通しを示した。他球団の先発陣は、原則中4日で、7~8試合登板することと比べれば少ない。だが、登板間にフリー打撃登板を重ねることで、打者相手の実戦機会は増える。

 ダルビッシュにとっても利点は多い。リーグ連覇中の打撃陣は30球団屈指の破壊力だ。10年リーグMVPのハミルトン、昨季リーグ最多安打で年間200安打6度のヤングらがおり、トップレベルを肌で感じることが可能。ブルペン投球だけでは分からない、硬いマウンドや大リーグ公式球への修正も進められる。

 ダルビッシュはこの日、ロサンゼルスの空港に到着したが、無言で車に乗り込んだ。就労ビザ発給手続きと重なり、検討したハワイ自主トレは断念したが、日本でブルペン投球もこなしてきたもようで調整は順調だ。ロサンゼルスで最終調整し、キャンプ初日から力を証明する準備を整える。

 ▽昨春キャンプでのダルビッシュの調整 初日の2月1日はブルペンで捕手を立たせて直球のみ40球。3日以降は捕手を座らせて変化球も交ぜ、ほぼ1日おきで投球練習を続けた。フリー打撃の登板はなく、8度のブルペン入りを経て、19日に初の実戦となる紅白戦に登板。打者との対戦はこの時が初めてで、中田に対して最速150キロをマークするなど1回14球を投げて1安打無失点だった。

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2012年2月12日のニュース