ダルに216勝右腕がメジャー流のススメ「日本とは別物」

[ 2012年2月10日 06:00 ]

活躍が期待されるレンジャーズのダルビッシュ

 元レッドソックスでメジャー通算216勝右腕のカート・シリング氏(45)が8日(日本時間9日)、レンジャーズ入りしたダルビッシュ有投手(25)に注文をつけた。

 テキサス州のラジオ番組に出演し、調整法など全てをメジャー流に変更する必要があると指摘。過去にアジア出身の選手を間近で見た経験から、日本同様の活躍には懐疑的な見解を示した。キャンプインの23日(同24日)を前に、右腕を取り巻く状況も過熱してきた。

 現在米スポーツ専門局ESPNの解説者を務めるシリング氏は、テキサス州のラジオ番組に出演すると、ダルビッシュに対し厳しい注文をつきつけた。

 「彼が強烈な球を投げるのは知っている。ただメジャーは、日本球界とは別物だということを理解しなければならない」

 同氏は通算216勝、3116奪三振を記録した元剛腕。00年から4年間は、ダイヤモンドバックスで韓国出身の金炳賢(キム・ビョンヒョン)とプレーし、07年にはレッドソックスで松坂大輔と同僚だった。

 アジア出身の2投手を見て感じたハードルは「1日に投げる球数の多さ」と指摘。「日本での成績は中6日のもの」と中4日の難しさも挙げ「年間35試合先発と考えれば、調整方法を含め多くの変更が必要」と警鐘を鳴らした。

 現役時代は気迫あふれる投球が持ち味だった一方で、普段からパソコンを持ち歩き、相手打者や審判の癖も研究する緻密さも持ち合わせていた。07年には同僚として松坂を見守る中で、環境に慣れる大変さを感じてきただけに、ダルビッシュにも同様の試練が待つと予想する。

 ダルビッシュは現在都内で自主トレ中。申請している就労ビザが取得でき次第、23日からアリゾナ州サプライズで始まるキャンプに向けて、渡米するとみられる。現地でそのベールを脱ぐ前に、216勝右腕が称賛の嵐に一石を投じた形だ。

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2012年2月10日のニュース