宮国が坂本&小笠原斬り 原監督の期待は沢村級 

[ 2012年2月10日 06:00 ]

初のフリー打撃で好投した巨人・宮国

 しなやかすぎる10代の腕の振りが、無限の可能性を感じさせた。巨人・宮国がフリー打撃に初登板。坂本、小笠原という実績十分の先輩相手に49球を投げ、安打性の当たりを3本に抑え込んだ。

 「まだまだですが、きょうみたいにバンバン遠慮しないで投げていきたい。打者がいる方が実戦的で投げやすかった」。坂本には26球全て直球で安打性は1本。30球目、小笠原からは高め直球で空振りも奪い、カーブも4球織り交ぜた。1月の自主トレ中に左足首を捻挫し、キャンプ直後に発熱による体調不良で別メニュー調整に。フリー初登板がここまでずれ込んだが、伸び盛り右腕の勢いはそれを上回った。

 「堂々と腕も振れ、ストライクを取れていた。リリースとかメカニックの部分からいくならば沢村より上だった」。原監督は直前にフリー打撃に登板した昨季の新人王・沢村を引き合いに、高い期待を口にした。そして「実戦で見たい」と14日の紅白戦での2イニングの中継ぎ登板にGOサイン。宮国の出身地・沖縄での19日からの2次キャンプ帯同も決まった。オープン戦デビューについては「沖縄の人が喜んでくれるような日にします。沖縄の星だからね」と川口投手総合コーチ。練習試合を経て、土曜日で集客も見込める25日のDeNA戦(那覇)が有力だ。中畑新監督率いるDeNAのオープン戦初戦でもあり、注目度抜群のカードでベールを脱ぐ。

 昨季はイースタン・リーグ4試合19イニングで自責点0。かつての怪物・江川卓氏の背番号30を背負う大器を、首脳陣は育成も兼ねて先発6番手で起用したい構想だ。「やっぱり沖縄では投げたい。紅白戦で結果が出ないと残れないので、出せる力を全部出したい」と宮国。原石の未来は明るい。

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2012年2月10日のニュース