プロ1年目に沢村賞獲得…元巨人投手の堀本律雄さん死去

[ 2012年1月17日 06:00 ]

60年、新人王を獲得し、表彰される堀本さん(左)。右は首位打者の長嶋

 かつて巨人などでプレーし、プロ1年目に沢村賞を獲得した堀本律雄(ほりもと・りつお)氏が14日午前8時30分、肺炎のため横浜市内の病院で死去していたことが16日、分かった。76歳。故人の希望により15日に通夜、16日に告別式を家族ら近親者のみで済ませた。

 美千子夫人(69)によると、堀本氏は昨年11月30日に神奈川県内の自宅で倒れ、意識不明となり病院に搬送された。そのまま入院し、14日に息を引き取ったという。直前まで夕刊紙で評論家を務めていた。美千子夫人は「本当に頑固一徹な人でした。それでいて情があり、意気に感じる人だと、皆さんには言っていただきました」と振り返った。

 堀本氏は大阪府出身。桃山学院高から立大、日本通運浦和を経て、60年に巨人に入団。立大では巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(75)の1年先輩に当たる。1年目は69試合で392回を投げ、29勝18敗、防御率2・00。新人王、最多勝、沢村賞のタイトルを獲得した。新人で沢村賞を受賞したのは、堀本氏を含め6人しかいない。現役時代の背番号は20。61年の南海との日本シリーズでは最優秀投手賞に輝いた。

 63年からの3年間は大毎・東京(現ロッテ)でプレーし、65年を最後に現役を引退。その後は大洋(現DeNA)、日本ハム、韓国・統一でもコーチを歴任した。通算成績は201試合で63勝59敗、防御率2・82。計6年間の太くて短い野球人生だった。

 ▼張本勲氏(本紙評論家)巨人から大毎に移籍した後に、何度か対戦しました。小柄だけれどバネがある投手でね。巨人のOB会でも、会うたびに元気にお話しされていましたが…。大変残念です。

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2012年1月17日のニュース