中畑監督 オープン戦初戦から打倒巨人「負けるのは嫌」

[ 2012年1月17日 06:00 ]

視察に訪れた沖縄セルラースタジアムで巨人・高橋由(右)と談笑するDeNAの中畑監督(左)と高木豊ヘッド

 春季キャンプを張る沖縄県を訪問していたDeNAの中畑清監督(58)が16日、古巣・巨人の第2次キャンプ地である沖縄セルラースタジアムを視察した。同球場は2月25日、中畑DeNAのオープン戦初戦となる巨人戦の舞台。宜野湾市役所などにあいさつ回り後、帰京前に急きょ立ち寄った。背番号24の後継者、巨人・高橋由伸外野手(36)にも遭遇。敵情視察であらためて打倒・巨人に闘志を燃やした。

 過密日程の中、帰京便が約2時間後に迫る正午すぎに中畑監督の一行が向かったのは沖縄セルラースタジアム。奥武山(おうのやま)球場の名称だった現役時代にプレーし、10年4月の改修後にもテレビ解説で訪れて雰囲気も知っている。それでも巨人とのオープン戦初戦の舞台を目に焼き付けることで、あらためて気持ちを奮い立たせた。

 「負けないよ。25日の巨人戦はオープン戦の感覚はない。負けるのは嫌。公式戦のような緊張感を醸し出したいよね」

 DeNAは同球場で2月25日のオープン戦に加え、6月26、27日(ヤクルト戦)にも主催試合を行う。巨人カラーのオレンジに配色されたロッカー室に足を運ぶと「逆に燃えるね。やっぱり来て良かったんじゃないか」。球場内に飾られた原監督のサインを見つけると「去年は(原監督から)色紙、随分もらったな。でも、今年はいいや」と目をぎらつかせた。

 室内練習場では自主トレ中の巨人・高橋由と遭遇した。背番号24の後継者で、04年アテネ五輪をともに戦った仲間でもあるため思い出話に花が咲いたが、今はライバル球団の主力という意識が強い。高橋由の手のひらにできたマメを確認しながら「俺は今までの巨人にない空気をつくる」と宣言。報道陣には「いい表情してた。状態がいいのだろう。でも“簡単には打たせへんぞ”って思っている」と言い切った。

 今年のテーマの一つに機動力を使った攻撃がある。2・25の一戦で披露するか問われると「意識してもらえる攻撃パターンを見せたい」と約束。すかさず高木豊ヘッドコーチから「監督は放っておいたら何でも見せる。巨人戦は隠すかも」と制されると「意見が合わないな。これも情報戦」と心理戦まで仕掛けた。

 前日はキャンプ地の宜野湾市立野球場を視察するなど収穫の多かった1泊2日の強行スケジュール。「キャンプで世話になる多くの人に事前にあいさつできた。面通しできたのは、めんそ~れ」と笑いで締めた指揮官だが、その目は戦闘モードに入っていた。

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2012年1月17日のニュース