畠山「BOO基金」 1打点につき1万円で被災地支援

[ 2012年1月15日 06:00 ]

たき火の炎に向かって素振りをするヤクルト・畠山

 Booが立ち上がった!ヤクルトの畠山和洋内野手(29)が14日、今季1打点ごとに1万円を積み立てるボランティア活動を行うことを明らかにした。愛称にちなんで「BOO基金」。合計額で野球道具を購入し、昨年の東日本大震災で被災した子供たちに贈呈する。

 「やっぱり打点です。目標は100万円。そして打点王を獲りたい。基金なんてそんなものではないけど」。岩手県花巻市出身。震災は常に心にあったが、自身のキャリアを考えると大きなことは言えなかった。11年目を迎えた昨季、4番としてチームをけん引。終盤失速したものの優勝争いに導いた。142試合に出場し、85打点、23本塁打。いずれもキャリアハイだったことで胸を張って案を披露し「今年はチームの中心となってやる」と意気込みを語った。

 高みをめざす努力も始めた。この日は埼玉県戸田市内の2軍練習場で自主トレを公開。今オフは下半身強化を徹底し、年明けから走り込みも始めた。野球選手なら当然の話も、これまでシーズンオフは「本当のオフ」に近かった男にとっては成長した姿といえる。「今までたくさんやったことがなかったけど、今年は確実にやっている。ショートダッシュを中心にやって、1年間へばらない体をつくりたい」

 キャッチボール中に暴投し、テレビカメラのレンズを破損するハプニングもあったが「当たり年になりますね」。鍛え上げて打点を稼ぐ。被災地の子供たちの笑顔を見るためにBooは戦う。

 【現役プロ野球選手の主な基金設立】

 ☆松井秀喜(前アスレチックス)巨人時代に、本塁打を放つごとに発売されるテレホンカードの収益金の一部を障害者小規模作業所に寄付。「ゴジラ基金」と呼ばれた。渡米後も形を変えて実施。

 ☆宮本慎也(ヤクルト)日本盲導犬協会に対し1安打につき1万円を積み立てて寄付し、視覚障害者の支援を実施。

 ☆村田修一(巨人)新生児医療に関する支援のため、医療現場に対し毎年本塁打数に応じた寄付などを実施。

 ☆内海哲也(巨人)公式戦奪三振1個につき1個のランドセルを児童養護施設の子供たちに贈る、「内海ランドセル基金」を実施。

続きを表示

2012年1月15日のニュース