戦力外も未練なし 広島 林が球史に残した記録「大げさだが名前残した」

[ 2011年12月27日 08:38 ]

 広島・林には「史上○人目」と表される記録が3つある。

 03年10月12日のヤクルト戦(広島)。1球でプロ初勝利を飾ったのが史上3人目なら、06年6月24日の横浜戦(同)では史上18人目となる1球での敗戦投手となった。1球勝利と1球敗戦…。両方を記録したのは当時、史上2人目(現在は3人)だった。救援投手ならではの勲章と言えた。

 「誰かが1球勝利と1球敗戦を記録するたびに、僕の名前が出る。大げさですが、球界に名前を残したのでうれしいです」

 上手投げを横手投げに変えた3年目、00年秋が分岐点だった。清川投手コーチ(現オリックス2軍投手コーチ)の指導と本人の努力が実を結び、翌01年5月15日のヤクルト戦(神宮)で初登板。06、07年には60試合前後を投げ、中継ぎとしての地歩を固めた。しかし今季はチーム事情もあって登板が2試合に激減。戦力外通告は覚悟していたという。

 11月24日のトライアウトを受験。「現役へのケジメ。1回受けてダメなら次のステップを踏み出しやすいと思って…」。

 今後は裏方として球団に残る。「未練はない。チームの力になれるよう頑張りたい」。努力の男。第二の人生でも進んで汗を流し、2軍選手を「救援」するつもりだ。

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2011年12月27日のニュース