楽天 平石が描く新たな育成コーチ像「育てたいという思いはない」

[ 2011年12月27日 08:23 ]

 PL学園3年夏に主将として、松坂(レッドソックス)擁する横浜と延長17回の激闘を演じた楽天・平石。ただ、プロでの実績は突出したものはない。

 年齢もコーチとしては若い31歳。それでも、球団は平石が育成コーチとして適任と判断した。人望、リーダーシップ。指導者の資質は十分だ。

 選手にも球団にもモノを言えるコーチになる。「選手を育てたいという思いはないんです。自分の言葉が何かのきっかけになればいい。そのためには選手と正面から向き合わないといけない」。コーチの中には「あの選手は自分が育てた」と公言する人も少なくない。選手や球団の顔色をうかがい、無難に仕事をする人もいる。しかし、平石は「遠慮しても誰のためにもならない。それでクビになったら仕方ない」と覚悟を決めている。

 思い描く理想のコーチがいる。PL学園時代の桑田真澄の恩師でもあり、自らも指導を受けた清水一夫コーチだ。「野球人としてだけでなく、人としても大きい存在。清水さんの言葉で何度救われたか分からない」。

 PL学園卒業後は、清水コーチの母校・同大に進学するほど影響を受けた。「野球だけではなく、人として選手を成長させるコーチが一番の理想です」。育成強化を掲げる楽天にとって、平石の担う役割は大きい。

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2011年12月27日のニュース