NHKアナになる東大野球部員 きっかけは母のひと言「親孝行な仕事だね」

[ 2011年12月27日 07:02 ]

東大野球部の先輩・NHKの大越キャスターの番組を見る中村

 東大の学生コーチを務めた中村信博(24)は、来春からNHKのアナウンサーになる。

 アナウンサーを職業に選んだきっかけは、小さい頃に聞いた母・直美さんのひと言だった。

 「NHKのアナウンサーは親孝行な仕事だね」。香川県高松市に住む母は、将来親元を離れるだろう息子がアナウンサーになればテレビを通して元気な姿を確認できると思ったのだろう。

 その母が昨年8月に病気で倒れた。ちょうど就職活動を始める時期。中村は小さい頃に聞いた何げないひと言を覚えていた。

 「母の願いをかなえたい」。今年4月に念願のNHKから内定をもらった。全く未知の世界だけに不安がないわけではない。「どうしても西日本のイントネーションが抜けないんです」。それでも「野球でも下手くそということを自覚しながら練習してきた。仕事でも一番下からはい上がりたい」と決意を語る。

 ◆中村 信博(なかむら・のぶひろ)1987年(昭62)4月24日、香川県生まれの24歳。四番町小1年で野球を始める。城南中では5番・捕手として活躍。高松3年の05年に21世紀枠でセンバツに出場。背番号14の控え捕手としてベンチ入りした。2浪後、08年に東大入学。2年秋のシーズン後に投手に転向も、右肘を痛め3年から学生コーチに転身した。1メートル77、70キロ。右投げ右打ち。

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2011年12月27日のニュース