昨年契約更改の不誠実交渉で対立ムードに…溝埋まらず

[ 2011年12月20日 06:00 ]

杉内と話を終え球団事務所を後にする小林取締役

杉内 巨人入団発表

 杉内とソフトバンクの間には深い溝があった。発端はソフトバンクが昨年の契約更改交渉から導入した「年俸変動制」。

 査定を成果報酬型にし、活躍に応じ年俸が変動するシステムだ。球団側には経営を圧迫する選手年俸を抑えたいという意図があった。選手にとっては故障が大減俸につながるリスクが大きく、シーズン前に変更の告知がなかったことも不満を大きくした。

 そして杉内は昨オフの初交渉で5000万円増の年俸3億5000万円を保留。より反発を強めたのは、球団側の交渉姿勢だった。担当者がレコーダーで酒井弁護士の発言を録音しようとするなど、不誠実な対応に怒りをあらわにした。事態を重くみた球団は2度目の交渉に笠井和彦オーナー代行が出席し、交渉担当者の非を認めた。初交渉と同額のままサインした杉内だったが、球団に対する不信感は1年後も消せなかった。昨オフの交渉のゴタゴタが長く尾を引く形となった。

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2011年12月20日のニュース