おかわり3年総額10億円でサイン「西武で優勝したい」

[ 2011年12月16日 06:00 ]

3年10億円で更改した中村は、サンタの帽子をかぶり2冠のケーキを手に笑顔

 今季両リーグ最多の48本塁打を放った西武・中村剛也内野手(28)が15日、西武ドーム内で契約更改交渉に臨み、チーム最高年俸となる倍増の年俸2億5000万円でサインした。さらにチームの野手では球団初となる3年契約を結び、出来高払いを加えれば総額10億円超の大型契約となった。

 「(球団の僕に)残ってほしいという気持ちを強く感じました。ほとんど複数年契約をやっていなかったライオンズがやってくれてうれしく思う。(FAについては)いろいろ考えましたが、西武で優勝したい」

 今季は自身初めて全144試合に出場し、116打点と合わせて2年ぶりの2冠を達成した。順調なら来季中に国内フリーエージェント(FA)権を取得する状況で、球団はFA権を「買い取る」形で大型契約を提示し、引き留めた。今季は帆足、ミンチェの主力2投手が他球団にFA移籍しただけに、鈴木葉留彦球団本部長は「中村は特別。当然残ってほしいという表れです。あれだけ本塁打と打点を稼げる打者はいない」と力説した。球団では07年にFAで獲得した石井一が2年契約を結んだ例はあるが、複数年契約は異例中の異例だ。

 実績に加え、年俸面でもチームの顔となった中村は「今年は48本で中途半端だった。普段は目標は立てないが、55本以上を近い将来の目標にしたい。1カ月に1本(多く)打てば単純計算しても届くので」と日本記録の更新に照準を定めた。飛ばないとされる統一球の影響を全く感じさせない打撃だけに、可能性は十分だ。

 ≪過去に石井一も≫西武の複数年契約は、日本人では07年オフにヤクルトからFA移籍した石井一が2年契約した例がある。外国人ではミンチェが00年から9年契約、打者ではカブレラが04、06年からそれぞれ2年契約を結んでいる。なお、03年オフに球団はFA権を取得した松井稼頭央との残留交渉で4年契約を提示したが、メッツに移籍した。

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2011年12月16日のニュース