エース失ったレンジャーズ ダル獲り“本気”の札束攻勢

[ 2011年12月10日 06:00 ]

レンジャーズが交渉権獲得へ札束攻勢をかけるダルビッシュ

 レンジャーズが、ポスティング・システム(入札制度)でのメジャー移籍を表明した日本ハム・ダルビッシュ有投手(25)との交渉権獲得へ、札束攻勢をかける。

 ウインターミーティング最終日の8日(日本時間9日)、サド・レバインGM補佐は「こうなることを、多くの人が待っていた。ようやく1歩目のステップ。戦略について話し合い、これから前に進んでいくことになる」と言葉に力を込めた。ウインターミーティングが終了し、今後は「落札するための金額」の検討に入る。

 本気でダルビッシュ獲りに動かなければいけない理由がある。同地区の最大のライバルであるエンゼルスはこの日、現役最強打者のプホルスと、今季までレ軍のエースとして活躍した左腕ウィルソンを同時に獲得。しかし、レバインGM補佐は「(エ軍が)積極的な補強をすることは想定してきた。われわれのプランが大きく変わることはない。自分たちのやり方を信じる」と自信を見せた。豊富な資金力を誇りながら、今オフのFA補強は守護神候補のネーサンだけで、ウィルソンとの再契約にも積極的に動かなかったのは、ダルビッシュ獲得用の資金を残しておくためにほかならない。

 レ軍は今季、リーグ連覇を達成したが、ワールドシリーズでは2年連続で敗れた。球団創設以来初の世界一へ、早くからダルビッシュ獲得方針を固め、6月にはジョン・ダニエルズGMが来日し右腕を視察。球団関係者は「ノーラン・ライアン社長のバックアップも受けている」と話す。落札額は5000万ドル(約39億円)以上と予想され、ブルージェイズ、カブス、ナショナルズなど10球団近い球団の参戦が予想される大争奪戦。レンジャーズの本気度はどこにも負けていない。

◇大リーグ各球団のダルビッシュへのこの日の反応◇
 レンジャーズ・レバインGM補佐「1歩目のステップ。前に進むために戦略練る」

 ブルージェイズ・アンソポウロスGM「才能ある選手。球団の評価は明かせない」

 カブス・ホイヤーGM「決断してくれて良かった。次の段階に行ける」

 レッドソックス・チェリントンGM「現時点では積極的には…。これから議論する」

 ナショナルズ・リッツォGM「能力は分かっている。戦略的なことは言わない」

 ヤンキース・キャッシュマンGM「米国で特別な投手になれる。巨額資金必要」

 マリナーズ・ズレンシックGM「彼の才能を知っている。それ以上は言えない」

 アスレチックス・フォーストGM補佐「その気になったら入札する能力はある」

 

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2011年12月10日のニュース