清武氏主張「コーチ人事は私に人選及び調印権限が帰属」

[ 2011年11月26日 06:00 ]

清武前代表が報道陣に配布した資料

巨人内紛

 【清武氏の主張要旨】

 清武氏が会見で「皆さんに主に訴えたいこと」として挙げた6点は以下の通り。

 (1)今回の問題は株式会社読売巨人軍の適正手続きに従って決まっていたコーチ人事を、巨人軍の取締役会長である渡邉恒雄氏の鶴の一声で違法、不当にも覆そうとしたことに端を発する。11月11日の会見直前に渡邉氏から「会見をやめろ」との電話を受けたが、最後は説得ではなく「君は破滅だぞ。読売新聞と全面戦争になるんだ」といった恫喝(どうかつ)であった。巨人軍オーナー(当時)兼代表取締役社長の桃井恒和氏自身も11月4日の渡邉氏の突然の翻意に「もうやっていられない。俺辞表出すよ」とまで言って憤りをあらわにした。当初、鶴の一声に真っ向から反対したのは桃井元オーナー自身。元オーナーの言葉を聞き、渡邉氏の横暴は絶対に食い止めなければならないほどのコンプライアンス違反と判断し、記者会見の場で公然と渡邉氏に翻意を促した。

 (2)日本のリーディングペーパーの最高実力者である渡邉氏が、多くのマスコミの前で確信犯的に虚偽の事実を述べたという驚くべき事実。

 (3)適正手続きを無視した今回の渡邉氏の行為は、江川卓氏やファンを愚弄(ぐろう)するもの。「巨人は弱いだけでなくスターがいない。江川なら集客できる。彼は悪名高いが、悪名は無名に勝る。彼をヘッドコーチにすれば、次は江川が監督だと江川もファンも期待するだろう。しかし、監督にはしないんだ」などと、人事の狙いを打ち明けた。渡邉氏の行為は企業統治の原則に反し、コンプライアンス違反に当たるだけでなく、巨人のエースだった江川氏を集客の道具にしか見ておらず、彼のユニホーム姿に期待するファンを愚弄するもの。

 (4)渡邉氏は江川氏招へいを原監督に交渉させ、報告を受けることにしていたと私や桃井オーナーに明らかにした。交渉が行われたかは不明だが巨人の象徴的存在である監督を権限外の問題に巻き込むことは許されない。

 (5)読売巨人軍におけるコーチ人事は、GM兼編成本部長である私に人選及び調印権限が帰属していた。読売巨人軍の親会社である、読売新聞グループ本社の代表取締役会長・主筆であり、読売巨人軍の取締役会長である渡邉氏といえどもそれを覆すことは許されない。

 (6)球団経営の合理化及び近代化改革を推し進めるべく、来期に向けた人事を正規の手続きを踏んで進めていた矢先に、旧来の商店経営の典型である、鶴の一声で渡邉氏はこれを覆そうとした。私に対する解任は、コンプライアンス違反を隠ぺいするための、そして報復措置としてのものであり、違法・不当なもの。そう遠くない時期に、必要な訴訟を提起する予定です。

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2011年11月26日のニュース