西本氏悼む声…上田利治氏「選手への愛情あった」 

[ 2011年11月25日 23:47 ]

 プロ野球阪急、近鉄(ともに現オリックス)などで8度のリーグ優勝を果たした西本幸雄氏の訃報に25日、野球界では悼む声が上がった。

 阪急と日本ハムなどで監督を務めた上田利治氏は「野球に対する情熱はものすごいものがあった」と故人をしのんだ。監督としての原点は阪急時代に監督だった西本氏の下でヘッドコーチを務めたことだという。「野球が好きで選手に対する愛情があった。叱る時はきっちり叱っていた。西本さんの下でやって、同じ姿勢でやらざるを得ないと感じた」と話した。

 ▼ソフトバンク・王貞治球団会長の話 パ・リーグ発展の礎を築かれた。プロ野球界にとって恩人と言ってもいい方。人を育てる情熱が誰にも増して強かったことが印象的でした。ご冥福をお祈りいたします。

 ▼南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏の話 私の監督生活は、西本さんの阪急にいかに勝つか、から始まりました。1973年のプレーオフで「全部勝ちにいけば、全部負ける」と覚悟を決め、1、3、5戦に戦力を集中して初めて勝てた。それほどまでに西本さんの阪急は強かった。だからこそ私も、一度でいいから西本さんの日本一が見たかった。残念でなりません。

 ▼1979、80年の日本シリーズで西本氏と死闘を演じた元広島監督で東京国際大監督の古葉竹識氏の話 監督になってからずっと目標にしてきました。一番の思い出は1979年の日本シリーズ。「江夏の21球」で私が初めて日本一になった時でしたが、その後も顔を合わせると「江夏にやられたな」と話していました。

 ▼元阪急の山田久志氏の話 プロ入りしたときの監督で、仲人で、秋田から出てきた私には厳しく、でも温かいおやじのような方でした。日本一の監督にはなれなかったけど、私にとっては日本一の名将でした。ご冥福をお祈りします。

 ▼元近鉄の梨田昌孝氏の話 すごい人でした。頑固おやじでね。10月にお会いした時にはしゃべるのもやっとだったのに、魂が日本シリーズ終了まで生かしたんですね。一番尊敬できる方だった。あの世でもまた野球を教えてもらうつもりです。

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2011年11月25日のニュース