「ただの清武です」21日にも反撃開始へ

[ 2011年11月20日 06:00 ]

準備が間に合わず、清武前代表の肩書は「球団代表兼GM」のまま

 コーチ人事をめぐって巨人・渡辺恒雄球団会長(85)を批判し、18日に解任された清武英利前球団代表兼ゼネラルマネジャー(GM=61)が19日、故郷で巨人が秋季キャンプを行っている宮崎入り。母校・宮崎南高校の創立50周年記念式典で講演を行った。

 冒頭では一連の騒動について自ら触れ、後輩から拍手を浴びる場面も。キャンプ地からわずか10キロの距離にある自身の原点で、日本シリーズ終了後の反撃に向け、気力を充電した清武前GM。21日にも再反論の会見を開く。

 故郷の空気がそうさせたのか。電撃解任劇から一夜明け、清武前代表の表情は柔和で、どこか吹っ切れたようにスッキリしていた。

 「みんなからいろんなこと、頑張れっていう言葉を言われました。拍手していただいたので後輩も気持ちは分かってくれるのかなと。それだけで満足です、きょうは」

 母校の在校生を含む約1800人を前に約1時間、自身が手掛けた巨人の育成システムを題材に講演。「長ったらしい肩書がありましたけど、きょうからはただの5回生の清武であります」。冒頭で前夜の解任劇を冗談めかすと、さらに「もし、先輩頑張れ、清武頑張れ、という人がいらっしゃったら、若干、拍手いただけますか」と問いかけた。会場からは大きな拍手が起こり、地元、母校の後輩たちの心遣いに自然と頬が緩んだ。

 講演では「私は逆境に強いタイプ」と言い切り「私のビッグツール(最大の長所)は恐れない心。皆さんも恐れない心を持って真っすぐ進んでください」と説いた。早朝の雨が上がり、気温は26度まで上がった故郷の青空。「雨も上がって宮崎の天気みたいなね。もう思い定めたことだから、真っすぐに行くしかないです」。戦いの第2幕へ、静かに心を整えた。

 ▽宮崎南高校 1962年(昭37)創立。普通科と文科総合科がある。生徒数は1188人(女子561人)。06年から3学期制を採用した。例年、国公立大、有名私立大に多数合格者を出している。主なOBは清武英利(巨人前球団代表)、堺雅人(俳優)ら。プロ野球選手では、昨年4月にくも膜下出血のため37歳の若さで死去した木村拓也(元巨人)、津野剛志、磯貝公伸(いずれも元巨人)、川崎雄介(阪神)ら。住所は宮崎市月見ケ丘5の2の1。

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2011年11月20日のニュース