移籍組内川だけじゃない!細川 好リード&中押し打

[ 2011年11月18日 06:00 ]

<中・ソ>6回2死二塁、森野を空振り三振に仕留めガッツポーズする細川。投手・山田

日本シリーズ第5戦 ソフトバンク5-0中日

(11月17日 ナゴヤD)
 この男が打てばベンチは盛り上がる。1点リードの7回1死一、二塁だ。ソフトバンク・細川が西武時代から得意としていたバスター打法で中日・チェンから中前打。待望の2点目を叩き出すとベンチはお祭り騒ぎ。細川も一塁上でニヤリと笑っていた。

 「無死一、二塁で後ろにカブレラがいたでしょう。サインは普通に打てだったけど、相手がいろいろ考えてくれると思ってね」。ネクストバッターズサークルに先発・山田の代打としてカブレラが待機していた。その状況を利用して、バントの構えで甘い球を誘い出した頭脳プレーだった。

 15日の第3戦(ナゴヤドーム)では8回に左越えソロを放った。レギュラーシーズンでは打率・201、1本塁打の8番打者が、今シリーズは5試合計15打数4安打で打率・267とバットでも貢献している。今季からT―岡田(オリックス)を育てた藤井打撃コーチの指導を受け、ノーステップ打法に取り組むなど、課題の打撃で試行錯誤を繰り返してきた成果を大一番でも見せつけた。

 昨オフにFAで西武から移籍。先発で好投した山田ら若手の成長を「細川の加入が大きい」と秋山監督も評価している。この試合も4投手を好リードして完封リレーを演出し「山田が丁寧に低めに投げてくれたからね。0点に抑えてくれたので、自分も楽になった」と声を弾ませた。

 だが、王手だけでは満足していない。青森大4年時に父・清俊さんを亡くした細川は、10月17日に母・あつ子さん(享年54)も亡くした。チームを離れて地元・青森に戻って別れを告げ、天国の両親に日本一を約束した。「油断大敵。目の前の一つを取ること」。日本一を決める最後のアウトを取るまで一球に集中する。

 ▼ソフトバンク・内川(2試合連続2安打)短期決戦なので、どんな形でもヒットが欲しい。最高の勝ち方だと思う。

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