小川監督 畠山に期待の最後通告「外すかも」

[ 2011年11月2日 06:00 ]

小川監督のインタビュー中、練習に来た畠山は報道陣の輪の横で立ち止まる

セ・リーグCSファイナルステージ ヤクルト―中日

(ナゴヤD)
 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は2日、ナゴヤドームで開幕する。リーグ優勝の中日に挑む同2位のヤクルトは、小川淳司監督(54)が不振の4番・畠山和洋内野手(29)をキーマンに指名しながらも、第1戦の結果次第ではレギュラー剥奪も示唆。巨人を倒したファーストS同様に主力、控えも関係ない総力戦で10年ぶりの日本シリーズ出場を狙う。
【CS日程】

 期待も信頼もしている。だからこその厳しい言葉だ。巨人との激闘から中1日で臨むファイナルSに備え、名古屋への移動前の神宮クラブハウス。期待している選手と問われ「畠山」と即答しながら、小川監督は異例の最後通告も付け加えた。

 「(4番が)揺るがないことはない。外すかも分からない。彼には刺激が必要」。畠山は巨人とのファーストS(神宮)では10打数1安打0打点。10月も17試合で打率・241、1本塁打、わずか3打点で終えた。チームトップの85打点を挙げた主砲の不振は、終盤で中日にリーグ優勝をさらわれた失速にも直結した。開幕5戦目からほぼ固定してきた4番という聖域へのメスを断言した。

 指揮官は「きのう(第3戦)も(外すことを)考えた。悩みました」と明かす。2軍監督時代からの師弟関係で、誰よりも状態は見て取れる。「かなりへばっている。ただきのうは思い切って振る意識は出ていた。変わるかもしれない」。復調の兆しも感じており、きょう2日は4番を託す。だが、それ以降のレギュラーは確約しなかった。

 短期決戦では実績よりも、調子を重視する。巨人との第2戦で9回に炎上した守護神・林昌勇についても「また使わないとやりくりできない。ただ使う場所は考えないと」と配置転換を示唆。今季31発で本塁打王のバレンティンも「ナゴヤドームは神宮より本塁打は入らない。バレもどうするか」と機動力や守備力を重視しての若手起用も視野に入れた。故障者続出に加え、中日には1勝のアドバンテージがある。「当たって砕けろ。うちは星勘定できない」と総力戦は覚悟の上だ。

 出発前に休日返上で打ち込んだ畠山は「ここまで小川監督に使ってもらい、頑張ってこられた。恩返しじゃないが、期待に応えなきゃいけない」と奮い立った。背水の陣の4番のバットに、落合竜へのリベンジは託された。

 ◇セ・リーグCSファイナルS開催要項

 ☆勝敗 6試合制。レギュラーシーズン1位の中日の本拠地で行われ、中日に1勝のアドバンテージがある。アドバンテージを含め4勝先勝の球団が勝者。引き分けを除いた勝数が同じ場合は上位の中日が勝者となる。勝者が決定した時点でステージは終了。予備日の9日までに試合が消化できなかった場合は、その時点で勝利数の多いチームを勝者とする。

 ☆延長 12回まで行われ、同点の場合は引き分け。3時間半ルールは適用されない。

 ☆審判員 6人制。

 ☆表彰 優勝チームにはトロフィーを授与。優勝チームから最優秀選手1人に賞金100万円。

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