ダル交代が裏目「僕がとやかく言うことではない」

[ 2011年10月30日 06:00 ]

<日・西>9回、同点に追いつかれ痛恨の表情を見せるダルビッシュ。手前は増井

パ・リーグCSファーストステージ第1戦 日本ハム2―5西武

(10月29日 札幌D)
 日本ハム・ダルビッシュの直球は最速155キロ。直球はうなり、変化球も鋭く曲がったが、梨田監督に迷いはなかった。7回4安打1失点での降板にエースも納得していた。だが、試合には敗れた。

 「チームの戦略なので、僕がとやかく言うことではない。短期決戦の初戦なので楽しむというよりも勝てる投球をしようと思った」。ファーストSを勝ち抜けば11月3日、ソフトバンクとのファイナルS第1戦(ヤフードーム)に中4日で先発する。指揮官は「完投させるつもりはなかった」と予定通りを強調したが、あるかどうか分からない先の試合のために101球と余力を残したエースを交代させる作戦は裏目に出た。

 「調子が良くて最初からばんばん飛ばしていった」。11日の西武戦(札幌ドーム)以来、中17日のマウンド。前回対戦も3安打完封、自己最多タイ15奪三振と快投していた。この試合も44球が150キロ超え、チェンジアップも切れた。「この前よりも早いカウントから打ってきたが、相手が対応できない球を投げられた」と振り返る。

 先発投手は宮崎のフェニックスリーグで実戦調整したがダルビッシュだけは千葉・鎌ケ谷で調整。打者相手はシート打撃登板だけだった。今季は昨オフから取り組んでいるウエートトレーニングを登板間で取り入れた。実戦よりも、ルーティンを崩さないことで完璧なコンディションを整えてきたが、チームに白星をもたらすことはできなかった。

 手痛い逆転負けで土俵際に追い込まれた。だが諦めるわけにはいかない。「ここから2連勝できると思っている」とエースは言った。中4日でソフトバンクを抑え込む準備はできる。あとは仲間の奮闘を祈るしかない。

続きを表示

2011年10月30日のニュース