日本新薬快勝 投打にルーキーコンビが大活躍

[ 2011年10月26日 06:00 ]

<日本新薬・東海理化>3回1死一、三塁、堂前の左犠飛で生還した木戸を迎える日本新薬ナイン

都市対抗野球第4日 日本新薬9―0東海理化

(10月25日 京セラD)
 1回戦3試合が行われ、11年連続出場の日本新薬(京都市)は、最速152キロの新人右腕・中村駿介投手(22)が都市対抗初登板で東海理化(豊川市)に5安打完封勝利。亜大時代は東浜巨投手(3年)と二枚看板を組んだ右腕が華々しくデビューした。第1試合では優勝候補のJX―ENEOS(横浜市)が王子製紙(春日井市)に2―5で敗退。第3試合はJR東海(名古屋市)が3―1でJR九州(北九州市)を下した。

 日本新薬の頼れる投打のルーキーコンビが快勝劇を演出した。田村秀生監督が「中村は気持ちの強い投手ですし、田中は思いきりがある」と評する2人の新人が、大舞台で持てる力を発揮した。

 1メートル86の大型右腕は、マウンド上に仁王立ちした。最速152キロを誇る先発・中村は「調子があまり良くなかったので打たせて取る投球を心がけた」と言いながら、常時140キロ台を計測した直球にスライダー、フォークを交じえ、相手打線を力でねじ伏せた。2回から4回まで毎回安打の走者を背負い、5回には連打と自らの暴投で無死二、三塁のピンチを招いたが、顔色一つ変えずに後続を断った。

 5安打完封に、「ピンチでもいつも通りです。野球で緊張することはありません」と話す肝っ玉右腕。会社では経理財務部に勤務しており、「仕事の電話とかに出る時は緊張する時があります」。グラウンド外では、初々しい社会人1年生の表情をのぞかせた。

 そんな同期生を援護したのは、1メートル68の小兵のバットだ。3番・田中は初回1死三塁から先制の左前打を放つと、3回1死一、三塁ではセーフティースクイズのサインで誰もカバーしていないマウンド右に転がす絶妙のバント安打。そして8回には右越えソロを叩き込み、3安打4打点と大暴れした。小さな主砲は少しはにかみながら、「中村も同じルーキー。あいつも頑張っているので、自分も負けないように頑張らないと」と力を込めた。 

 ▼東海理化・石田幸人監督(5度目の出場も悲願の初勝利ならず)東海第1代表というプレッシャーに負けた。継投のタイミングがもう少し早ければ良かった。

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2011年10月26日のニュース