ダル“メジャー流”ローテ 中4日で最大5試合先発へ

[ 2011年10月24日 06:00 ]

シート打撃に登板したダルビッシュは稲葉(右)に二塁打を打たれ苦笑い

 5年ぶりの日本一を目指す日本ハムが、ダルビッシュ有投手(25)をメジャー流ローテーションでフル回転させる。29日の西武とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦(札幌ドーム)に先発する右腕は23日、千葉・鎌ケ谷でシート打撃に登板して最終調整。今年のポストシーズンは東日本大震災の影響で過密日程となったが、首脳陣は絶対エースを中4日を基本とした起用法で最大5試合に先発させる方針だ。

 シート打撃に登板したダルビッシュはマウンド上で笑顔を見せた。打者10人に40球。チームメートが相手とあって外角中心の配球で4安打を浴びたものの、3三振を奪った。今季最終登板となった11日西武戦(札幌ドーム)から中11日。「別に問題はない。(中4日でも)普通にやれる」。短い言葉は自信の表れだ。

 既に梨田監督が明言しているCSファーストS第1戦に向けて仕上がりは順調。フェニックスリーグが開催されている宮崎で報告を受けた吉井投手コーチも「ダルから“CSに向けて完璧に調整します”と聞いているからね」と信頼を寄せた。実は首脳陣にはポストシーズン用の必勝プランがある。通常の中6日でなく、絶対エースをメジャー流の中4日を基本に回すローテーションだ。

 「今年の日程は厳しい。メジャーみたいにCSから日本シリーズまで中4日で回す可能性もある」と吉井コーチは明かす。昨年はCSファイナルS終了から日本シリーズ開幕まで10日間の空き日があったが、今年は東日本大震災によりシーズン開幕が遅れたために、日程が過密になり3日間しかない。最大5試合に先発するには、3試合連続の中4日登板をこなさなければならないが、ダルビッシュは9月11日の楽天戦(Kスタ宮城)でプロ入り初の中4日を経験し、7回4安打無失点。同コーチも「シーズン中に1度やっているし、その時の疲労の回復具合なら問題なさそう」と全く心配していない。

 白星ならば、楽天・田中らに並んで最多勝となった18日の西武戦(西武ドーム)もダルビッシュは自らの判断で先発を回避した。全ては過酷なポストシーズンを乗り切るため。その先には2位からの下克上日本一が見えている。

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2011年10月24日のニュース