落合監督「やっと04年1月31日に言ったことを理解し始めたんじゃないか」

[ 2011年10月19日 08:12 ]

落合監督と信子夫人

落合監督&信子夫人“ぶっちゃけ対談”(2)

 ――発表後に破竹の快進撃。

 博満 「あれから試合後の会見を一言、二言で終わらせてきただろ。だってオレは来年指揮を執らない。もし、執るのであれば言いたいこともある。でも執らないんだから、もう自由にやらせるのがベストなんだろうと思った。あとは選手が自分で考えて好きにやってくれればいい。そしたら、勝ち続けたもんな。“凄いな”と思った。オレがあの時、選手を集めて何か言ったら、ここまではならなかっただろ」

 信子 「逆に、おセンチになっちゃってたかもしれないもんね」

 博満 「結局、みんな勝つためにやってんだ。そうしなきゃ、幸せになれない。勝ちたいんだよ」

 信子 「“負けてもいいから経営再建”って記事も読んだけど、矛盾しているよね。だって、監督の契約書には“優勝を目指して仕事してくれ”って書いてあるんだから」

 ――選手の成長を実感したシーズンだったのでは。

 博満 「オレはあんまり選手を褒めたことないけどね、9月以降の選手の動きを見たら“やっぱりこいつら成長したんだな”と思うよ。ある意味、精神的に強くなっているんだろうな。それが後半の戦いに出ている。“この選手はこんなに成長したんだ”と見るのが楽しかったもん。体力も何もなかったヤツらが、今じゃ体力だけはどこにも負けないものがあるじゃん」

 信子 「この追い込みは凄いもんね」

 博満 「成長している。これからも成長し続けると思う。やっと04年の1月31日にオレが言ったことを理解し始めたんじゃないか」

 信子 「あんた、何を言ったの?」

 博満 「“おまえらは球団のために戦うんじゃない。自分の生活のために戦うんだ。自分を守るのは自分”ってな。“監督はチームを勝たすために契約してるんだから、勝ち負けの責任は取る。でも、成績の良い、悪いは自分の責任だ。責任転嫁するなよ。契約社会ってのはそういうもんだ。一生野球やれると思うな”と。その意味がやっと分かったんじゃないか」

 信子 「私も開幕の時にあんたに“今年で契約終わりだから首洗って待ってなよ”と言ったよね。あんたはギョッとした顔してたけど」

 博満 「いや、オレは去年のハワイの優勝旅行の時に勘づいていたよ」

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2011年10月19日のニュース