7回2失点降板も直後に逆転…内海“感謝”の16勝

[ 2011年10月2日 06:00 ]

<巨・広>16勝目を挙げた内海(左から2人目)は原監督(左端)とともに長野を出迎える

セ・リーグ 巨人6-2広島

(10月1日 東京D)
 鮮やかな逆転劇で一塁ベンチがお祭り騒ぎにわいた7回。本塁生還した脇谷、藤村とハイタッチを交わした巨人・内海は安どの表情を浮かべていた。

 「ありがたいですね。リズムも悪かったし野手の人に迷惑を掛けた。チームが負けられない状況で勝って良かった」

 7回2失点で降板直後、打線の奮起で逆転。白星が転がり込んできた。中日の吉見と並ぶリーグトップタイの今季16勝目も、恐縮しきりだった。

 「本当に何点取られるか分からない状態だった」。変化球の制球に苦しんだ。3回1死一、二塁ではフォークが引っかかり、三塁ベンチ方向へ抜けるほどの大暴投。思わず苦笑いを浮かべた。4回無死満塁のピンチでは大竹を三振。東出を2ボールから外角低めで二ゴロに仕留めると、2安打していた赤松にはスライダー、チェンジアップを膝下に徹底して集め、6球目の外角直球で二ゴロ。原監督は「無死満塁でポンポンといかれがちだけど、あのへんを抑えられているから流れが来る。彼にはお世話になっているから、勝ち星という状況になって良かった」と声を弾ませた。

 ジャイアンツ球場でのバント練習では、内海は失敗する度に「ああ、ちくしょー!」と沢村や西村の前で本気で悔しがる。そんな負けず嫌いの虫が、簡単に逆転優勝を諦めるはずがない。「ここまで来たら疲れとか言ってられない。とにかく勝つだけ」。4位の阪神に5ゲーム差をつけて貯金は今季最多の5。首位・ヤクルトとも5ゲーム差とした。残り14試合。今はただ、勝ち続けて上位チームに重圧をかけるしかない。

続きを表示

この記事のフォト

2011年10月2日のニュース