イチと一問一答「皆さんが思うよりちょっと難しい」

[ 2011年9月30日 06:00 ]

<マリナーズ・アスレチックス>8回1死、空振り三振に倒れるイチロー

ア・リーグ マリナーズ0―2アスレチックス

(9月28日 シアトル)
 184安打に終わったマリナーズ・イチロー。今シーズンを終えた心境を聞いた。

 ――思うようにいかないことが多かったか?

 「去年、10年(連続200安打を)やって、区切りまでは来たということで、今年はいろいろ(試すことが)できた年。実際にもそれをやった」

 ――周囲の雑音は?

 「僕の耳にはほとんど入ってない。ただ、空気がそうだなと感じる。シーズン後半に友達からしんどそうな感じでメールが来る。そういう方向に世の中なっているんだな、と。この間もテキサスで上原が“大変ですね、騒がれて”なんて言ってきた。僕の感触とマッチしていない感じが面白いと思った」

 ――昨年から数字は意識しないと言ってきた。

 「不思議なもので、できないという雰囲気が出ると、自分ではやりたくなる。結果的にやりたいというのはあった。ただ始まるときのベースとしては、結構気楽な気持ちだった。去年やっておいて良かった。やっぱり9(年)だとしんどいですよ。2桁に乗せたのは、やっぱり良かった」

 ――継続してきたことが終わった寂しさは?

 「結構難しいですよ、200本って。皆さんが思うよりもちょっと難しい。特別なんですよ。余裕を持ってできたのは10回のうち実質3回ぐらい。“今年で止まってもいい。でも、今年はやりたい”。そういう感覚でずっとやっていた。寂しい感じもない」

 ――連続記録が途切れたことで、周囲の期待は変わると思うか?

 「変わったら楽だなと思いますけど。もし今年も打ったら“凄い”となったと思う。でもやらないと“何だコノヤロー”って、ちょっと(アントニオ)猪木さんぽくなるじゃないですか。それが不思議というか難しいところ。0か100か。想像はしてたけど、そんな空気だなと」

 ――不調時に打席に立つのが怖いと感じた?

 「あります。今年だけじゃない。でも、時期が長いから、多かったかもしれないですけど」

 ――守備では7回にフェンス手前の大飛球を跳び上がって好捕。

 「あれは気持ち良かった」

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2011年9月30日のニュース