泰然自若の落合監督「先だから、まだ」

＜中・ヤ＞６回のピンチで落合監督（左から２人目）はマウンドで指示を与える

セ・リーグ 中日１－６ヤクルト

（9月25日 ナゴヤＤ）
　中日の快進撃が止まった。痛恨のミスで傷口を広げた。首位ヤクルトを相手に一気の４連戦４連勝はならず。勝てば０・５ゲーム差と肉薄するはずが、無念の一歩後退となった。チームの連勝も５でストップ。それでも落合監督は、いつもと変わらず泰然自若としていた。

　「まあ、（選手が）ちゃんと動けているからいいかな。先だから、まだ」。本当の勝負どころはこれから。その顔にははっきりそう書いてあった。

　初回１死二塁。川端の投ゴロで飛び出した二塁走者の青木を、二、三塁間に挟んだ。しかしこの挟殺プレーで森野から井端への送球がそれ、１死二、三塁と傷口を広げてしまった。「（送球の際に）引っかけた。完全に僕のミス。（打者走者の）川端を二塁に行かせたくないという焦りもあったけど…」と森野。その後に四球で満塁となり、２死から宮本と飯原に連続二塁打。一気に４点を先行された。

　好調だった打線も５回まで無安打と空回り。９回にようやく１点を返して零敗を逃れるのが精いっぱいで、赤川にプロ初完投勝利を許した。１・５差まで迫った首位ヤクルトとのゲーム差は、再び２・５差に。それでも残り２２試合で、対ヤクルト戦は５試合も残っている。落合監督は今季限りでの退団が決定。有終の美を飾るべく、頭の中では逆転Ｖへの青写真をくっきりと描いているに違いない。

　▼中日・チェン（６回８安打６失点で黒星先行となる８敗目）球に力はあったと思うが、制球が悪かった。打たれてはいけないところで打たれてしまった。