松井残留へグラリ メルビン監督代行3年契約延長

[ 2011年9月22日 06:00 ]

<アスレチックス・レンジャーズ>試合開始でメルビン監督とグータッチする松井

ア・リーグ アスレチックス2―7レンジャーズ

(9月20日 オークランド)
 アスレチックスがボブ・メルビン監督代行(49)と、来季から3年間の契約延長に合意したことが20日(日本時間21日)、明らかになった。松井秀喜外野手(37)を復活させるなど手腕が認められた。早ければ翌21日(同22日)にも発表される。指揮官は今オフFAとなる松井の残留も望んでおり、その動向にも大きく影響を及ぼしそうだ。松井はこの日レンジャーズ戦に3番・左翼で先発し4打数1安打だった。

 オフに向けて、吉報が飛び込んだ。米メディアが一斉に来季の正式な監督就任と契約延長を報じた。メルビン監督代行は「今は話せる立場にいない」とコメントしたが、伝え聞いた松井は手放しで歓迎した。

 「いい選択だと思う。厳しいシーズンであることは間違いないけど、彼が来てからチームは踏ん張っている感じがするし、若手も頑張っている」

 6月9日のメルビン監督代行就任後、勝率・429と低迷していたチームは同・461と持ち直した。放出危機にあった松井は84試合で打率・282、9本塁打、51打点と見事に復調した。

 松井は過去、移籍決断の際に「自分を必要としてくれるかどうか」という点を主張してきた。ア軍は既に再契約のオファーを出す方向で調整中。チャンスを与えてくれた指揮官が残ることで、今オフにFAとなる松井の大きな判断材料になる可能性は高い。同代行もすでに「ヒデキは不可欠な存在。私が来季も残れば欲しい選手」とラブコールを送っている。

 メルビン監督代行の魅力は選手と密に関係を築ける性格だ。試合前の状態から悩みまで配慮。巨人では長嶋茂雄監督、ヤンキースではジョー・トーリ監督と、信頼されることで力を発揮してきた松井との相性はいい。「今までの監督と重なるところもある。本当によく動いて選手に話しかけているし、コミュニケーションをとっている。僕だけではなくみんなもそう思っていると思う」とやりやすさを感じている。

 この日は左腕ホランドから初回に左前打。20打席ぶりに快音を響かせまた一つアピールした。残留か移籍か。最終的な選択権は松井にあるが、恩師の存在が魅力的な要素であるのは間違いない。

 ▼アスレチックス・ボブ・メルビン監督代行(契約について)今は話せる立場にいない。

続きを表示

この記事のフォト

2011年9月22日のニュース