震災から半年 由規「落ち着いてきました」

[ 2011年9月12日 06:00 ]

 宮城県仙台市出身のヤクルト・由規は埼玉・戸田の2軍で震災から半年を迎えた。

 宮城県沿岸部を襲った津波では親戚や仙台育英の先輩・斎藤泉さん(享年22)が他界。由規自身も余震のたびに実家と連絡を取る日々が続いたが、最近になって「落ち着いてきました」という。現在は右肩の張りで出場選手登録を抹消中だが、最短の19日横浜戦(神宮)での復帰が目標。「今年は震災もあったし、自分の立場としても全て特別な年」と位置づけ、活躍を誓った。

 ▼楽天・嶋(選手会長として積極的な支援活動)少しずつ復興が進んでいますが、まだまだ被災地には支援が必要です。震災を忘れることはありませんが、半年という節目であらためて思い出す機会になりました。マイナス思考になりすぎてもいけないけど、しっかり地震のことを胸に刻まないといけないと思う。

 ▼ヤクルト・畠山(岩手県花巻市出身で専大北上OB)震災後、家を流された高校の同級生から電話で「頑張れ」と言ってもらったことが励みになっている。本当は僕が心配しなければいけない立場なのに、友人は自分の家の心配をする状況でも応援してくれた。東北出身の選手はみんな、いつも以上にやらなければという思いでいると思う。

 ▼ソフトバンク・小久保(台風被害の和歌山県出身)震災から半年だと試合中も思いながらプレーした。今後も何らかの形で支援活動を続けていきたいと思っている。地元の和歌山も大変な状況だが、残りシーズンもそうした人たちへの思いを胸にプレーする。

 ▼横浜・江尻(宮城県仙台市出身)6カ月たってもまだまだ余震も続いている。復興には10年以上かかるかもしれない。僕が現役引退してからも続くわけですから、しっかりできることをやっていきたい。今、一番感じるのは野球をやらせてもらっているということ。プロ野球を目指した少年たちの夢もたくさん閉ざされたと思う。その子供たちのためにも感謝の気持ちを忘れずにいたい。

 ▼ロッテ・成瀬(千葉県内の自宅周辺が液状化現象。一時断水)今でも地面が波打っているところもあるけれど、野球に集中できる環境に戻っている。震災直後は開幕できるのかという思いもあった。長いようであっという間の半年だった。チームは苦しい状況だけど諦めずにやることが使命だと思う。東北ではまだ余震が続いている。一日も早く復興することを願っている。

 ▼西武・星孝(宮城県名取市出身)震災では祖父母を亡くしたけど、なんで亡くなったのかいまだに実感がない。家族も仮設住宅に暮らしている。震災から半年で復興がどこまで進んでいるかはその土地にいる人じゃないと分からない。僕は一生懸命やるしかない。

 ▼巨人・鈴木(福島県相馬市出身)周りの方からいろいろな話を聞いていると、本当に徐々に、徐々にというかたちで復興していっている感じです。長い時間がかかると思うし、オフになったらまたできることをしていきたいと思っています。僕には被災地の子供たちに野球を教えたりすることくらいしかできないけど、これからもずっと支援していきたいと思います。

 ▼日本ハム・加藤政(宮城県仙台市出身)あの日は絶対に忘れません。幸い僕の実家は無事でしたけど、家が倒壊した知人もいます。昨夜(10日)地元の友達と会ったけど、あらためて自分は野球のプレーで元気づけるしかないと思いました。

 ▼オリックス・岸田(宮城県仙台市の東北福祉大出身)本当にあっという間の半年だったと思います。被災者の方々への思いは今も変わらない。この未曽有の大災害を風化させてはいけない。何年も僕たちにできることを続けていかなければいけないと思います。

 ▼広島・栗原(山形県天童市出身)全力プレーで被災地の方を少しでも勇気づけたい。

 ▼中日・小山(宮城県仙台市出身。震災で祖父・高司さん=享年87=を亡くす)もう半年たったのかと思います。震災のことは一生忘れることはできないし、忘れてはいけないことですよね。常に頭のどこかにはそのことがあります。

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2011年9月12日のニュース