新井「定位置」4番で“復活”の2安打3打点!

[ 2011年9月8日 06:00 ]

<神・広>初回、先制打を放ちライトスタンドからの声援に応える新井

セ・リーグ 阪神5-1広島

(9月7日 甲子園)
 虎だ!新井だ!阪神は7日、新井貴浩内野手(34)が広島戦の初回に先制の左前打。4番に復帰して2試合目の主砲は7回にも決勝の適時二塁打を放つなど、2安打3打点の活躍でチームを勝利に導いた。これで巨人を4毛差でかわして再び2位に浮上。4位・中日までは0・5ゲーム差の中に3チームと混セはまだまだ続きそうな気配だが、阪神には復調した心強い4番打者がいる。
【試合結果】

 復調気配の主砲のバットが試合を決めた。同点で迎えた7回2死一、二塁。2ボール1ストライクからの4球目。新井は、福井が投じた145キロの直球を振り抜いた。

 「しっかりフルスイングするだけだった。詰まり気味だったけど、“頼むから抜けてくれ”と思った」。打席で心掛けるのは「詰まってもいいから呼び込んで打つ」こと。状態が悪くなると、その分、ポイントが前になり、外の変化球も見切れなくなるからだ。その意味では納得の当たり。懸命に背走する中堅手・赤松の頭上を越える勝ち越しの2点二塁打となった。この一打で打線が勢いづき、この回一挙4得点で流れを引き寄せた。

 試合を動かしたのも新井だった。初回2死二塁で先制の左前打。打撃不振から一時は6年ぶりの7番に下がったが、前日に3試合ぶりに「定位置」の4番に戻り、この日は2安打3打点。4番については「特に変わらない。一試合一試合、頑張るだけ」と話すが、新井が4番を離れた間に代役を務めた関本は他の打順とは比べものにならない重圧に「しんどい。新井さんの気持ちが分かった」と胸中を代弁した。

 真弓監督が「しっかり最後に4番が決めてくれたのが大きかった。ここ最近調子が上がっている」と評価すれば、片岡打撃コーチも「(決勝打の直後の)ベース上での表情が良かった。俺をなめるなよ、というね。あれでいい」と話した。

 連続試合安打は4に伸びた。それでも、新井は言った。「技術的な変化はない。レギュラーである以上、調子のいい悪いで野球をやってはいけない」。さらに「残り試合もあるし、一喜一憂してもいけない」と続けた。2位再浮上など過程にすぎない。シーズンは残り40試合を切った。歓喜の秋を迎えるためにも、新井は喜怒哀楽を封印して打席に立ち続ける。

 ▼阪神・和田打撃コーチ(新井について)打席の中で落ち着いてきた。

 ≪打点挙げると勝率アップ≫新井(神)が勝ち越しの2点適時二塁打を含む2安打3打点。勝利打点は9度目でチームでは鳥谷の7度を抑え最も多い。今季新井が打点0に終わるとチームは18勝39敗2分け(勝率・316)。それが打点を挙げると33勝10敗3分け(・767)と新井のバット次第になっている。特にこの日のように3打点以上だと今季は3戦全勝。阪神に移籍した08年からは26戦全勝と勝ちパターンだ。

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2011年9月8日のニュース