中山“快記録”逃すも…オリ14年ぶり9連勝!

[ 2011年9月8日 06:00 ]

<楽・オ>オリックス先発の中山は8回1死までまで無安打に抑える快投

パ・リーグ オリックス9-1楽天

(9月7日 Kスタ宮城)
 9イニング、112球を投げ終えたオリックス先発の中山は、思わずホッとした表情を浮かべた。「連勝を止めずに良かった」。8連勝で迎えた一戦を、2安打1失点の快投。価値ある今季6勝目を自身2度目の完投勝利で飾った。

 「調子はいつもと同じだった。(無安打は)わかっていた。8回も先頭打者を抑えられたし。ただ、欲が出てしまった」

 誰もが大記録達成を期待した。8回1死まで無安打。しかし25人目の打者となった牧田に左中間へ二塁打を浴びた。ノーヒットノーランの夢は途切れ、なおも2死二塁からは聖沢の右前適時打で失点も許し完封も消えた。それでも後続を抑え、9回も3者凡退で締めくくった。

 「1点は取られたけど、勝てて良かった。自分のペースで投げられた」

 快挙は幻に終わったが、チームを97年以来14年ぶりの9連勝へとけん引した。小林投手コーチは「自分のペースで投げられるかが、課題だった。でも、きょうはできていた」と評価。今季は4月16日の楽天戦から4連敗。一時は中継ぎとして調整した。どん底状態の時には、先発1年目の西の投球にも注目し、勝ち頭の寺原にも相談するなど必死だった。

 「テンポって何?」

 自問自答を繰り返す日々を過ごしながらも最後は自らで答えを出した。それが「自分のペース」だった。「速すぎても遅すぎてもダメ。だから自分のペースでやる」。この言葉通りに慎重かつ大胆に投球。その結果が3位争いをする楽天からの今季初勝利につながった。岡田監督も「リズムもよかった。もう(不安も)全然ない」と絶賛。自身4連勝の奮起で猛牛も60日ぶりの貯金「1」。劇的勝利や総力戦での勝利ではなく、着実に白星を重ねてきた成果。もはや驚異の快進撃を続ける岡田オリックスの強さは本物だ。

 ▼オリックス・坂口(今季13度目の猛打賞で2年ぶりの1試合5打点)チームに迷惑をかけていたし、とにかく何とかしたかった。

 ≪連勝のカギは先発投手≫オリックスが8月28日ロッテ戦から続いている連勝を9に伸ばした。チーム9連勝は97年5月28日西武戦から6月11日日本ハム戦まで10連勝して以来14年ぶりになる。この日は中山が1失点完投勝利。連勝期間中は3完投を含め先発勝利が8試合。防御率2・01と安定している。

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