本多で5差!3安打1盗塁 イチロー以来の偉業へ着々

[ 2011年9月6日 06:00 ]

<日・ソ>試合後、スタンドにあいさつする本多

パ・リーグ ソフトバンク6-3 日本ハム

(9月5日 札幌D)
 パ首位攻防は5日、ソフトバンクが2位の日本ハムに逆転勝ち。ゲーム差を5に広げた。逆転の2点適時打を放つなど3安打の本多雄一内野手(26)は、打率・309でリーグ3位浮上。リーグトップを更新する46盗塁も決め、95年のイチロー(オリックス)以来、16年ぶりの首位打者&盗塁王の2冠を視野に入れた。4連敗で崖っ縁の日本ハムは6日、ダルビッシュ有投手(25)が先発する。
【試合結果 順位表】

 1勝が流れを分ける2位日本ハムとの直接対決。本多の一振りがチームに大きな白星をもたらした。7回に逆転打を放ったヒーローは「絶対に勝つという気持ちで臨んだ」と胸を張った。

 08年の初対戦から19打数無安打に抑えられていた宮西からの一打だった。7回1死満塁。これまで悩まされていたスライダーに対して「何とか泳がされないようにと思っていた」と1、2球目にバットが止まって2ボール。「3ボールにできないし、真っすぐに狙いを絞っていた」と読み切った。カウントを取りに来た3球目の直球を右前にしぶとく運んだ。

 先発の摂津が逆転を許す苦しい展開も7回、松田、長谷川の連打で一、二塁。代打のカブレラは「きょうは1打席ということで集中力も高まっていた」と外寄りの変化球を大振りせずに中前へはじき返してつなぎ役に徹した。本多の勝ち越し打の後も内川がきっちり中犠飛で4点目。日本ハムが誇る強力救援陣を打ち込んだことは今後の試合に大きな意味を持つ。

 ここ6試合で1勝5敗だったチーム同様、本多も21打数4安打の打率・190と精彩を欠いていた。しかし、今季5度目の猛打賞で打率・309とリーグ3位に浮上した。トップ独走の46盗塁とともに首位打者も視野に入れた本多にとって、95年のイチロー以来史上4人目の首位打者&盗塁王も決して夢ではない。

 「日本ハムも必ず上がってくる。ゲーム差を縮められずに、逆に離すつもりでやった」。本多の言葉通り今季最大タイの5ゲーム差とした。チーム一丸となって首位攻防戦第1Rで先勝。6日、ダルビッシュを叩けば一気に独走態勢に入る。

 ≪同一年首位打者&盗塁王は過去3人≫本多(ソ)が今季5度目の3安打猛打賞、9回には46個目の盗塁をマークした。打率はトップの糸井(日)と1分8厘差の3位、盗塁は2位の聖沢(楽)と4個差のリーグ最多。過去、同一年に首位打者と盗塁王を獲得したのは64年広瀬叔功(南海)、92年佐々木誠(ダイエー)、95年イチロー(オ)とパの3人だけ。この勢いで打率を上げ、偉大な先輩らに肩を並べられるか。

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2011年9月6日のニュース