衣笠超えだ!石井 球団最年長41歳で今季1号 

[ 2011年9月4日 06:00 ]

セ・リーグ 広島2-5中日

(9月3日 マツダ)
 球団記録更新にも、ベテランは厳しい表情のままだった。4点を追う7回、広島は先頭の石井が待望久しい今季1号。2ボール1ストライクからの内角高め直球を、ライナーで右翼席へ運んだ。

 「ずっと在籍していれば別だけど、移籍して3年目だし、ホームラン打者でもないし…」

 8月25日に41歳の誕生日を迎えたばかり。09年7月16日の横浜戦(マツダ)で三浦から放って以来の一発は、衣笠祥雄氏(野球解説者)の40歳9カ月を抜く41歳0カ月のチーム最年長弾となり、球団史に名前を刻み込んだ。が、「負けてしまっては…」と喜ぶに喜べなかった。

 上位戦線生き残りを懸けた戦い。今後の1敗はこれまで以上に重くのしかかる。石井は百も承知だ。「残り40試合。もうドキドキしているヒマはない。勝たないと」。マルチ安打の41歳はそう言って自らを鼓舞し、存在の薄かった若手にもハッパをかけた。

 野村監督も「借金3? ダメだと思ったところから連勝するチーム。そういう試合をやっていかないと」とし、粘り腰を最後まで求めた。首位ヤクルトが勝ったため、自力優勝は消滅。だが、ここからが本当の勝負だ。2・5差での中日戦、4日は負けられない。

 ≪球団最年長記録≫41歳0カ月の石井(広)が今季1号。09年7月16日横浜戦以来2年ぶりのアーチだが、広島では87年衣笠の40歳9カ月を抜く最年長記録になった。ちなみにプロ野球最年長本塁打は57年岩本(東映)の45歳5カ月。

続きを表示

2011年9月4日のニュース