堅首に不安…由規“承知の上”で直球狙い打たれる

[ 2011年8月21日 06:00 ]

<巨・ヤ>初回1死一、二塁、高橋由に四球を与え、大きく息を吐く由規

セ・リーグ ヤクルト2―7巨人

(8月20日 東京D)
 分かってはいたが、投げざるを得なかった。初回、3四球で1死満塁。ヤクルトの由規は、巨人・小笠原にフルカウントから、続く阿部にも2ストライクと追い込みながら、いずれも左中間への2点二塁打を浴びた。打たれたのはともに直球。相手の狙いが「直球に絞られていた」と承知した上での2球だった。

 「変化球でストライクが入らなかった。いいところで見逃されたりして、しようがないから直球を投げるしかなかった」。変化球とは、由規の生命線であるスライダーだ。3個目の四球を与えた4番・高橋由までに計6球を投げたが、全てボール球。主に直球との2種類の配球で組み立てる由規にとって、スライダーの不調は致命的だった。

 伊藤投手コーチは、左脇腹筋膜炎を発症した6月9日オリックス戦(京セラドーム)からフォームのバランスが崩れたと指摘する。「体重移動がうまくいっていないし、ボールに力が伝わっていない。やり直しだな」と矯正に着手する方針だ。右腕エース・館山、守護神・林昌勇を欠く今、由規の活躍は必須条件。首位堅守に不安がよぎる1イニングだった。

 ▼ヤクルト・相川 由規は(変化球で)ストライクが入らず、唯一勝負できたのが真っすぐだった。バッテリーの責任。

 ▼ヤクルト・山本哲(新人だった昨年2月の右肘じん帯断裂を乗り越え、プロ初登板で1回を3者凡退)最初は冗談だと思ったけど緊張しました。親に1軍登録されたことも言ってないので、投げたことで知ってくれると思います。

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2011年8月21日のニュース