4年ぶり地区優勝の切り札だ!福留 2戦連続決勝打

[ 2011年8月20日 06:00 ]

<ホワイトソックス・インディアンス>6回無死一塁、2戦連続決勝打となる適時三塁打を放つ福留

ア・リーグ インディアンス4―2ホワイトソックス

(8月18日 シカゴ)
 インディアンスの福留孝介外野手(34)が18日(日本時間19日)、ホワイトソックス戦で2試合連続の決勝打を含む3安打1打点と大暴れした。3カード連続勝ち越しの立役者となり、最大4ゲーム差まで離された首位タイガースと1・5差に肉薄した。4年ぶりの地区優勝への切り札として加入した背番号1が、残り42試合でさらにギアを上げる。

 好機を逃さない勝負強さが今の福留にはある。2―2の6回無死一塁。1ボール1ストライクから、左腕オーマンの内角直球を捉えた。球足の速い右翼線三塁打で2戦連続の勝ち越し打だ。

 「あの1本で(走者の)秋信守(チュ・シンス)が一塁から一気にホームに還ってくれて打者としては楽だった」。自らの一打よりも同僚の好走塁に感謝した。

 ここ12試合で打率・340。打者不利と言われるリーグを超えての移籍にも「ア・リーグは3球勝負で来るからどんどん打っている」と積極打法で結果を残している。第1打席、投手の顔面を強襲する内野安打はフルカウントから打ったものだが、残りの2安打はいずれも追い込まれる前に攻略。移籍後3度目の1試合3安打を記録した。

 4年総額4800万ドル(約36億9600万円)で入団したカブスでは、プレーオフ進出が1年目の08年だけだった。大型契約の福留はチーム不振のやり玉として挙げられ、左腕の先発時は徐々に出場機会も減っていた。しかし、今季は対右投手で打率・268に対し、対左で・303。イ軍移籍後は全18試合にフルイニング出場し、左投手との対戦も増え「左の方がかえって球がよく見える」と自信を深めている。

 マニー・アクタ監督は「彼はこのチームに完璧にフィットしている」と絶賛。カード連続の勝ち越しに福留も「本当に大きい。やっていて楽しいね」と優勝争いの充実感を素直に口にした。19日(日本時間20日)からは首位タ軍との敵地で直接対決の3連戦。さらなる真価を発揮する絶好の舞台が待っている。

 ≪四球は9試合に1個≫福留のイ軍移籍前後の今季成績を比較すると、目につくのは四球数の差だ。カ軍ではおよそ2試合に1個のペースで選んでいたが、イ軍では9試合に1個と減った。早いカウントから打っている証拠である一方で、打率は移籍後が上回っている。打点も移籍前の6・7試合に1打点に対して2・6試合に1打点。ポイントゲッターとしての貢献度が高い。

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2011年8月20日のニュース