松井トレード加速!ウエーバー通過で全球団と交渉解禁

[ 2011年8月14日 06:00 ]

<アスレチックス・レンジャーズ>6回、3球三振に倒れた松井

ア・リーグ アスレチックス1―9レンジャーズ

(8月12日 オークランド)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(37)がウエーバーを通過、今後は他29球団とのトレード交渉が可能となることが12日(日本時間13日)、分かった。スポーツ専門局ESPNが報じた。規定のウエーバー期間(72時間)中に特定球団から獲得の申し込みがなかったためで、後半戦は30球団トップの打率・423を誇る松井をめぐって、今後はトレードの動きが急加速していくことになる。

  松井のトレード問題が一気に緊迫化してきた。米スポーツ専門局の名物コラムニスト、バスター・オルニー氏はこの日「松井がウエーバーを通り、全球団と交渉が解禁になった」と報じ、他球団への移籍が加速する可能性を伝えた。

 ア軍のデービッド・フォーストGM補佐は「球団の方針で答えられない」と明言を避けたが、プレーオフ進出が絶望的となっているア軍にとって、来季は38歳となる松井の残留より、チームの将来を見据えて他球団の若手の獲得に乗り出すのは自然な流れ。大リーグでは7月31日のトレード期限を過ぎても、ウエーバーにかけた選手に対し、獲得希望球団が出れば、その球団とトレード交渉できる。今回、松井に関しては期間(3営業日)内に獲得を希望する球団は現れず、ウエーバー期間を終えた。

 だが、これは終わりでなく、トレード交渉本格化のゴングでもある。ウエーバー期間内に特定の球団から譲渡の申し込みがなかったことで、ア軍は今後は自由に他球団とトレード交渉ができる。他球団にとっても、年俸負担の軽減や、他球団を交えた三角トレードなど、選択肢が増えるメリットがある。

 松井は後半戦25試合に出場し、打率・423は30球団トップ。ヤンキース時代の09年にワールドシリーズMVPを獲得するなど、ポストシーズンでの強さも実証済み。プレーオフを狙う球団にとっては魅力的な戦力ではある。

 レンジャーズは、正三塁手のベルトレが左太腿肉離れを再発。ヤングを三塁に入れたためDHが不在だ。タイガースは正右翼手オルドネスが打率・224と低迷する。DH制のないナ・リーグも左の長距離砲が少ないカージナルスなどが調査を行っている。松井が移籍先でプレーオフに出場するには、8月31日までにトレードが完了される必要があり、今後、動きが急加速していくことは必至だ。

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2011年8月14日のニュース