ゴロアウトなし!渡辺俊“フライ”で打たせて取った

[ 2011年8月7日 06:00 ]

<ロ・オ>オリックス打線を手玉に取った渡辺俊

パ・リーグ ロッテ1-1オリックス

(8月6日 QVC)
 ゴロで打たせて取るとは言っても、フライで打たせて取るとはあまり耳にしない。しかし、サブマリンことロッテ・渡辺俊ならそれも可能だ。7回2/3を3安打1失点。23アウトのうち、4三振を除く19アウトは全てフライ(ライナー1つを含む)。ゴロアウトは1つもなかった。

 「前半の風はちょうどいい感じで吹いてくれて直球が浮き上がってくれた」。下手投げ特有の軌道。QVCマリン特有の海風も生かした。中堅方向からグラウンドに吹き、その風はバックネットではね返って投手には向かい風となる。試合中盤まで常時4、5メートル。直球はさらに浮き上がり、ことごとく球の下を叩かせる。直球で打ち取ったフライは14個を数えた。

 直球を多投した要因はそれだけではない。オリックス打線のシンカー狙いを見抜いたからだ。「シンカーをすくい上げてゴロを打たない打撃」と渡辺俊。シンカーは直球と同じ軌道から沈ませる球。渡辺俊の最大の武器でゴロを打たせる球だ。近年はシンカーを対戦相手に研究され、狙われる傾向が強い。それを逆手に取り、フライでアウトを稼ぐ投球に徹した。

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2011年8月7日のニュース