一、三塁でのエンドラン…空振り少ない関本だからなし得た

[ 2011年8月3日 06:00 ]

<巨・神>4回1死一、三塁、関本は遊ゴロを放って先制点を叩き出す

セ・リーグ 阪神2-1巨人

(8月2日 東京D)
 阪神が4回に奪った2点は「奇策」といえる1死一、三塁でのヒットエンドランが生んだ。打者・関本の2ボール1ストライクに仕掛けた。

 一塁走者・新井がスタート。関本は転がした。ボテボテ遊ゴロで二塁にも本塁にも送球できず先取点が入った。三塁走者・鳥谷は「ゴロ・ゴー」の本塁突入だった。

 サインが出た時、関本も「びびりましたよ」と驚いた。「今までやったことありませんから」。真弓監督が3年目で初めて用いた作戦だった。ベンチに戻った関本をまるで本塁打を放った打者のように笑顔で出迎えた。

 空振りの少ない関本への信頼がある。和田打撃コーチは「セキだから」と話した。食いついたのは低めボール球だった。

 一、三塁のヒットエンドランは70年代、上田利治監督の阪急が得意とした。しかも、三塁走者もスタートした。空振りや凡飛なら、一瞬で好機が去る危険をはらんでいた。上田監督は「軟式野球の作戦をヒントにした」と明かし、好投手相手に用いていた。軟式は投手上位であまり得点が入らない。

 真弓監督も「点の取れない雰囲気だったから動いてみた」と話した。ゴンザレス好調と踏んでの決断が実を結んだのである。

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2011年8月3日のニュース