東大阪大柏原 押し出し死球でサヨナラ初切符!

[ 2011年8月2日 06:00 ]

<東大阪大柏原・大阪桐蔭>サヨナラ勝ちし大喜びの東大阪大柏原ナイン

大阪大会決勝 東大阪大柏原7―6大阪桐蔭

(8月1日 舞洲)
 東大阪大柏原が大逆転で、全国49番目の最終切符を手にした。第93回全国高校野球選手権大会(6日から15日間、甲子園)の地方大会は1日、大阪で決勝を行い、東大阪大柏原が7―6で大阪桐蔭にサヨナラ勝ちし、春夏を通じて初の甲子園大会出場を決めた。これで全49代表校が出そろった。初出場は古川工(宮城)や糸満(沖縄)など9校で、春夏連続はセンバツ準優勝の九州国際大付(福岡)など10校となった。3回戦までの組み合わせ抽選会は、3日に行われる。
【8月1日の試合結果】

 まさかの幕切れだった。同点で迎えた9回1死満塁。カウント1ボールから東大阪大柏原の6番・山崎が左肘に死球を受けてサヨナラ勝ち。山崎が「一瞬、何が起こったか分かりませんでした」とぼう然とする一方で、二塁走者の石川主将はその場でグラウンドに突っ伏し、「今までお世話になった人に恩返しできた…」と泣き崩れた。

 苦しい戦いだった。初回に高校通算55本塁打を誇る4番・石川の中前適時打で先制しながら、投手陣が打ち込まれ、4回表終了時で1―6と5点のリードを許した。それでも石川は「このまま終盤まで行けば絶対勝てる」とナインを鼓舞し続けた。そして、じわじわと反撃し、8回についに同点。9回のサヨナラ勝利につなげた。

 昨夏は1回戦敗退。田中秀昌監督も「横綱相手に平幕が大金星ですよ。でも、それが野球」と興奮気味に話した。上宮で93年センバツで優勝、97年センバツで4強入りを果たした名将。03年秋の監督就任当初は「上宮とは(選手に)意識の差があった」と振り返るが、翌年からバックネットに「目指せ全国制覇 闘志なき者は去れ」のスローガンを掲げた。そして、ついに大阪187チームの頂点に立った。

 この日の試合前にはナインに「失うものは何もない。舞洲(球場)に命を捨てる覚悟で戦おう。俺も命を捨てる覚悟で戦う」とゲキを飛ばした。石川主将も「あんなに熱い監督はいない。日本一の監督の下で高校野球をしている」と照れながら話した。

 ▼中日・久本(97年卒OB)OBたちの夢でもありましたし、凄くうれしい。大阪大会で優勝するのは凄く価値があると思うので、甲子園でもこの勢いで勝ち進んでほしい。

 ▼オリックス・阿南(02年卒OB)甲子園初出場おめでとうございます。凄いことですね。甲子園では楽しんで暴れてきてください。

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