野村監督大胆采配が的中 代打のベテラン前田智に代打

[ 2011年7月18日 06:00 ]

<中・広>6回、“代打の代打”井生は左線適時二塁打

セ・リーグ 広島5-0中日

(7月17日 ナゴヤD)
 観客席がどよめいた。3―0の6回1死一、三塁で出た広島の代打・前田智。投手が左の小林正に代わると、野村監督はすかさず代打・井生を告げた。最低でも1点が欲しい場面で採った執念の采配。15日に13年目でのプロ1号弾でヒーローになった男がこれに応え、左翼線適時二塁打を放った。

 指揮官は言った。「前田とはいろんな話をしている。井生ならスクイズもあり、作戦の選択が幅広くなるからね」。代打・前田智は対左投手でも絶対の存在。代打が送られたのはプロ入り後初だった。「オレ、きょう何かした?代打の代打?普通のことじゃない」と平静を装う背番号1。追加点をもたらした井生は「責任を感じながらも、積極的に行くしかないのでね」と笑顔をみせた。

 なおも1死二、三塁から、赤松にはスクイズのサイン。三塁走者を還し、二塁から生還を狙った井生は本塁憤死したものの、中日に与えたダメージは十分だった。今季2度目の4連勝。ナゴヤドームでの3連戦3連勝は9年ぶりだ。「1試合1試合必死だからね。きょうのような大きな決断をしなければいけない時もある。一つ一つ…」と野村監督。盛夏に赤ヘルが再加速する。

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2011年7月18日のニュース