岩手にも球児の夏到来「ずっとこの日を待っていた」

[ 2011年7月14日 12:50 ]

全国高校野球選手権大会岩手大会で入場行進する高田ナイン

 第93回全国高校野球選手権大会岩手大会が14日、開幕した。宮城、福島両県と合わせ、東日本大震災で大きな被害を受けた東北3県すべてに球児たちの熱い夏が訪れた。

 大会には73校が参加。開会式は盛岡市の岩手県営野球場で開かれ、盛岡一の十良沢健二主将(17)が「ふるさと岩手の皆さんに私たち選手の元気な姿と最後まであきらめない姿勢を示したい。この大会を岩手の未来につながる第一歩とするため、全身全霊でプレーする」と選手宣誓した。

 入場行進では「ずっとこの日を待っていた」(大船渡)「今こそ恩返しするとき。元気と希望を山田に届けます」(山田)など各校のメッセージが読み上げられた。会場には秋田県や奈良県の高校から送られた寄せ書きが飾られた。

 生徒らに多くの死者が出るなど津波で壊滅的な被害を受けた高田の大和田将人主将(18)は「応援してくれた方々に感謝の気持ちを持って、一戦一戦大事にしたい」と決意を新たにした。

 学校が避難所となって1カ月以上練習できなかった宮古北高の佐々木拳太主将(17)は「開会式や試合に出られるようになったことがうれしい。元気を与えるプレーをしたい」と話した。

 高田は16日に盛岡工と対戦する。決勝は24日の予定で、開始時間は例年午後1時だったが、節電に配慮して午前10時となった。

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2011年7月14日のニュース