福井、自滅…テレビ観戦の指揮官も“ストレス”

[ 2011年6月29日 06:00 ]

<神・広>5回無死満塁、平野に右前適時打を打たれた福井はガックリ

セ・リーグ 広島4-7阪神

(6月28日 富山)
 完全な自滅だった。マツダスタジアム以外での初勝利を目指した広島のドラフト1位ルーキー・福井が5回途中5失点(自責3)KO。連勝はならず、3位浮上のチャンスも逃した。

 味方が1点差に迫った直後の5回に右腕の様子が激変した。先頭の藤井彰にストレートの四球を与えて破滅への入り口を開く。続くスタンリッジの投前バントを一塁へ悪送球して、自らピンチを拡大。1点を失い、なおも無死満塁から鳥谷にストレートの押し出し四球を与えた時点で降板が命じられた。「調子は今までで一番良かった。5回はしっかりと投げないとダメですね…」。反撃ムードに水を差した独り相撲に福井はただ、うなだれるばかりだった。

 今月26日の中日戦(マツダ)で審判への暴力行為で退場となり、2試合の出場停止処分を受けた野村監督は球場内の監督室でテレビ観戦。完敗に「ホームラン、ヒットは打たれることもあるが、防げる失点は防ぐ。練習でやっているんだが…」と苦虫をかみつぶした。采配によって勝敗が左右される試合ではなかったが、指揮官は戦いの中に身を置けないストレスを感じながら、福井移動へのバスへと乗り込んだ。

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2011年6月29日のニュース