これでは勝てん…巨人2試合連続2失策で4位転落 

[ 2011年6月26日 06:00 ]

<神・巨>7回無死一塁、マートンの投ゴロで二塁ベースカバーに坂本(左)と古城が入り、交錯してセーフとする

セ・リーグ 巨人2-4阪神

(6月25日 甲子園)
 送球をつかんだ巨人・坂本の背後から古城が激突した。坂本の右足が二塁ベースから遠ざかった。2―3の7回無死一塁。マートンの投ゴロを内海が二塁へ送球。ベース上で2人の野手が重なった。

 記録は坂本の失策。さらにピンチは1死満塁に広がって新井の二ゴロで4点目を失い、5月30日以来となる4位転落が決まった。

 交流戦再開の甲子園での伝統の一戦で2試合連続2失策で連敗。原監督が「全体的に連係、つながり、この辺がなかなかかみ合っていないという感じですね」という象徴が7回の失策だった。無死一塁で遊撃・坂本、二塁・古城は投ゴロの際、古城が二塁ベースに入ると確認。だが、内海がはじいた打球が一塁方向にこぼれ古城が打球に反応した。その分、坂本が早く二塁ベースをカバー。瞬時の対応だったが、決め事を守ろうとした古城と接触した。「本当なら声を掛けて、声の連係をすればよかった」と古城。指揮官のいう声の「連係」で防げたミスが黒星に直結した。

 打線も「つながり」を欠いた。2点を追う6回無死二塁。阿部がフルカウントから空振り三振。空振り3つは、全てボール球で進塁打さえ打てなかった。「あそこは1球もストライクが入っていない。あれを三振で、次につないでいけないっていうのはね」と原監督。結果的に一、三塁とし長野が中犠飛したものの、中軸で一気に同点、逆転のベンチの期待は崩れた。7回には内海が送りバント失敗、1死一塁から坂本と一塁走者・谷でのヒットエンドランも三振ゲッツー。拙攻で借金は今季最多タイの6。4試合を残し5勝10敗で6月負け越しも決まった。

 阪神と並んでいた今季の得点も148でリーグ最少。30失策も12球団最多だ。「つながり」「連係」とはいわばチームスローガンの結束。「切り替えて頑張ります」。坂本が言うように、チームで何かを切り替えないといけない。

 ▼巨人・岡崎ヘッドコーチ(7回の坂本、古城の守備に)内海がお手玉しちゃったから坂本が(二塁ベースの)前に行っちゃったんだと思うけど、本当なら何があってもベースから離れないでほしかった。

 ▼巨人・勝呂内野守備走塁コーチ(7回の坂本、古城のプレーに)あれは2つのエラーが重なった。本来は古城が入らないといけない。そして、お互いが声を掛けなくてはいけなかった。そういう2つのミスが重なった。

 ≪15度目の逆転負け≫巨人は阪神に2連敗。6月は5勝10敗となり、4試合を残して月間負け越しが決まった。この日は初回にラミレスの中前適時打で先制したが逆転負け。今季の逆転敗戦は15度目でロッテの13度を上回り両リーグ最多だ。また4月からの月間打率は.242→.222→.235と3カ月連続.250未満。巨人のチーム打率が開幕から3カ月連続.250未満は球団唯一最下位に沈んだ75年に4月.210→5月.240→6月.237と低迷したのが最後。このままでは36年ぶりの貧打記録になってしまう。

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2011年6月26日のニュース