沢村7回無失点!登板5戦目で「幸せ」本拠初勝利

[ 2011年6月20日 06:00 ]

<巨・西>7回無失点で東京ドーム初勝利を挙げた沢村

プロ野球 交流戦 巨人10―1西武

(6月19日 東京D)
 巨人の沢村拓一投手(23)が19日の西武戦に先発し、7回5安打無失点の好投。19日ぶり今季3勝目を挙げた。東京ドーム5試合目の登板で、うれしい初白星。本調子には程遠かったが、力みを消した「七分投法」で要所を締めた。中大の先輩・阿部慎之助捕手(32)の3号2ランなど打線も今季初の2桁得点で、2週間ぶりの2連勝。24日からのリーグ戦再開となる阪神戦(甲子園)に向けて弾みをつけた。
【試合結果】

 夢見ていた光景。沢村は少年のように目を輝かせていた。4万5522人が詰めかけた東京ドームで、阿部と一緒に上がったお立ち台。「幸せです。良いときも悪いときも阿部さんにアドバイスをもらっていた。結果で恩返しができるようにしたい」。マウンドでは強心臓のルーキーも、声は喜びで上ずっていた。

 今季2勝止まりと白星が増えないのは勝負どころで力み、制球ミスでの痛打が原因だった。12日のオリックス戦(京セラドーム)では8回2死二塁で北川に内角高めのボール気味の際どい球の要求に、ど真ん中の直球で決勝弾を浴びた。この日は直球、変化球とも制球に苦しんだが、「前回バランスが悪かったので序盤から力まず打者を打ち取ろうと思った」と反省を生かした。

 4回1死満塁のピンチで銀仁朗を外角のワンバウンドのフォークで空振り三振。150キロを超えた直球はわずか1球も、ファウルが目立ったのは手元で伸びている証。7三振中、6つをフォークとスライダーを決め球に奪うなど変化球も生きた。

 7回無失点。原監督は「160キロ出れば勝てるのかい?立ち向かって倒したのが良かった」と評価すれば、川口投手総合コーチも「本人は七分ぐらいの力で投げたって言ってたよ。調子が悪いからこそああいう投球ができた。あとはシーズンを乗り切って一生に1度の賞(新人王)を獲ってもらえれば」と期待した。

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