松井5号ソロ 日米通算500本塁打へあと2本

[ 2011年6月16日 06:00 ]

<アスレチックス・ロイヤルズ>4回、右越えに本塁打を放つ松井

ア・リーグ アスレチックス4―7ロイヤルズ

(6月14日 オークランド)
 メモリアル弾までマジック2!アスレチックスの松井秀喜外野手(37)が14日(日本時間15日)、ロイヤルズ戦で5号ソロ。試合には敗れチームがリーグ40敗一番乗りとなる中、2安打1打点の活躍を見せた。3番での一発は07年5月28日ブルージェイズ戦以来で、日米通算500本塁打へもいよいよ残り2本だ。5試合連続打点は09年以来。さらにこの日の2得点で日米通算1509得点(日901、米608)とし、日本選手歴代5位タイとなった。

 よほど手応えがあったのだろう。試合後、普段はあまり自画自賛しない松井が、4試合ぶりの一発を手放しで褒めた。

 「感触は凄く良かった。甘い球だったけどしっかり打てた。あの打席は凄く良かった」

 一時の不振を忘れさせるような、力強い打球だった。4回1死。左腕ダフィーの92マイル(約148キロ)の内角高め直球に対して最短距離でバットを出し、右翼席へライナーで突き刺した。5号ソロ。一時は「左腕を打てない」との理由で先発落ちしていた男が、これで左投手から今季4発目だ。試合前にはボブ・メルビン監督代行が「3番は最も重要で精神的支柱。松井はこれ以上ない人物」とあらためて3番固定を約束する中で、8回にも中前打。大リーグでは「3番最強説」もあるほどのポストを任され、松井も「人間、誰でも期待されればうれしい」と表情を崩した。

 メルビン監督代行が指揮を執ってから5試合連続打点。その間は打率・333と状態は確実に上向いている。不調時は右腰が早く開く悪癖が出ていたがそれを修正。この日は今月3日以来、2度目の早出特打に参加し打撃フォームを入念にチェックした。加えて試合中もほとんどベンチに座らず、体を動かし続けた。これまでの代打生活から一変、DHとはいえ先発出場に合わせた新たなルーティン。ベンチでは「腿上げ」の動きや、左右の膝をそれぞれ回して筋肉を刺激し続けた。そんな準備も結果につながっている。好調を維持すれば、21日からの敵地での交流戦でも今季初の左翼守備に就く可能性が高い。

 巨人時代の93年5月2日のヤクルト戦(東京ドーム)でプロ第1号を放ってから、積み上げてきた本塁打は通算498(日332、米166)本。「(500本は)大変な数字。彼は毎日(試合に)出ることに慣れている。スイングも良くなってきた」。指揮官が期待を口にすれば、普段は数字を気にしない松井も「意識はしてないけど、あす出ればいい」と笑った。さあ、500号。メモリアル弾はもう目前だ。

 ≪メジャー自己最長は6試合≫松井が5試合以上続けて打点を挙げるのは、ヤンキースに所属した09年4月28日のタイガース戦~5月2日のエンゼルス戦(5試合)以来8度目。メジャーでの自己最長は6試合で05年に1度、07年に2度マークしている。巨人時代は8試合連続打点が最長で、95年6月と98年9~10月の2度記録した。

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2011年6月16日のニュース