金本“仙台応援”弾!チームも救って最下位脱出

[ 2011年5月30日 06:00 ]

<楽・神>7回2死一塁、金本は逆転の右越え2ランを放つ

交流戦 阪神2-1楽天 

(5月29日 Kスタ宮城)
 大学時代を過ごした思い出の仙台で、阪神・金本が連敗を3で止める起死回生の3号逆転2ランを放った。0―1の7回2死一塁から甘い直球を右翼席へ。「第二の故郷で本塁打を打ててうれしい」と、チームを最下位から救い出した一振りを喜んだ。

 貧打にあえぐチームは、この日も苦手の左腕に抑え込まれていた。しかし7回、ベテランは「逆に長打を狙ってやろう」とこん身の力をボールに乗せた。「本塁打はまぐれ」とは言うものの、交流戦が始まった05年以来、仙台では09年を除いて毎年一発を放っており、これが6本目の本塁打だった。

 仙台市にある東北福祉大出身。27日には東日本大震災の被災地、宮城県岩沼市を訪問した。仙台空港から同市に向かうバスから見た景色に胸が詰まった。「想像以上にショックだった。こみ上げるものがあった。見るのがつらかった…」。訪問した避難所では津波から逃れた人の話を聞き、地元中学生とは腕相撲で触れあい、笑顔を届けた。「大震災のことは忘れてはいけない」。被災地の現実を心に刻んで、グラウンドに立っていた。

 真弓監督は「ああいうところで打つのは難しい。さすが。よく打ってくれた」と心の強さに敬意を表した。金本はKスタ宮城のスタンドを見渡し「交流戦が終わったら(阪神ファンも)パ・リーグはぜひ楽天を応援してください」と東北の団結を呼びかけ、「連敗を止められたのが一番」と、巻き返しも誓った。

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