前夜の悪夢“倍返し”西武5発!今季最多13点

[ 2011年5月22日 06:00 ]

<西・中>3回、満塁本塁打を放つ中島

交流戦 西武13-4中日

(5月21日 西武D)
 西武・中島が、跳びはねながら、マウンド付近のハイタッチの輪に加わった。自己最多タイの6打点。斉藤とともに上がったお立ち台で、飛び切りの笑顔を振りまいた。

 「きのうは最後の回にやられていたので、きょうはみんなで打ちまくれたなと思います」

 9回に5点差をひっくり返された前夜の鬱憤(うっぷん)も晴らした。中島にとっては、本調子に戻ったことを確信させる、2本のアーチだった。3回1死満塁。変化球が6球続いた後の8球目、山井の146キロ直球を右中間席へ運んだ。3年ぶりのグランドスラムに「犠牲フライにできる球は少々ボールでも打とうと思っていました。軽く打った感じ」と振り返った。4回2死一塁では、高い放物線で左翼席へ。「2本目は完璧でした」と自画自賛のスイングだった。

 開幕から打率2割台。思うように安打が出ずに、試行錯誤する日々が続いた。15日のソフトバンク戦(ヤフードーム)では走者がいない場面でも、初球からバットを短く持った。モヤモヤを吹き飛ばしたのは、土井ヘッド兼打撃コーチの一言だった。「どこでもスタンドに入るんだから、力まんと打て」。ポイントを少しだけ前に置いて一発を放った18日の横浜戦(西武ドーム)で、きっかけをつかんでいた。

 中島が起爆剤となり、チームはクリーンアップの5本塁打などで今季最多の13得点。2発を放った中村も「簡単にはいかないと思いますけど、これからも打てたらいいなと思います」と、手応えを口にした。中島と中村の2発競演は09年9月13日オリックス戦(西武ドーム)以来2度目。前夜の苦い顔から一転、笑顔の渡辺監督は「きょうの勝ちは気分は悪くない。いいつながりが出たし、大きいのも出た。この勢いで行きたい」と満足そうにナインをねぎらった。

 ▼西武・フェルナンデス(4回に5号2ラン)3割打てて7割打てない。その打てないことを乗り越え、波に乗って成功という岸に着ける。

 ▼西武・斉藤(今季発スタメンで3回にプロ初安打初打点)貢献したいと気合を入れて臨みました。(記念球は)とりあえず親に贈ろうと思います。

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