中日ミラクル逆転!主役は「41歳のおっさん」

[ 2011年5月21日 06:00 ]

<西・中>9回の攻撃を終えベンチに戻った佐伯(奥)に谷繁が飛びつき喜ぶ

交流戦 中日6-5西武 

(5月20日 西武D)
 佐伯に始まり、佐伯が締めた。中日が5点を追う9回、先頭打者として左中間二塁打を放つと、1点差の2死満塁で再び打席が回ってきた。グラマンから逆転の2点左前打。昨季限りで横浜を戦力外となり、中日に拾われた41歳がミラクル逆転劇の主役になった。

 「夢のようです。今年は元々なかった1年ですしドラゴンズ、落合監督、ファンの皆さんに何とか恩返しをしたいと思っていました」。プロ19年目の新天地では、なかなか結果が出なかった。この試合まで左の代打として13打数無安打。それでも落合監督は、今季初めてスタメンで起用した。5回。初安打となる中前打を放って呪縛から解放された。7回は右翼線二塁打。9回の1イニング2安打で、07年7月16日の広島戦(横浜)以来の4安打だ。劇的な逆転勝利に指揮官も「途中で帰った人もいるだろ。俺だったら帰るな」と独特の言い回しで振り返った。

 「41歳のおっさんですけど、全身全霊、中日のために頑張りたい」。チームも3連勝で2位浮上。佐伯が、ようやくチームの一員になった。

 ≪球団史上初だ!≫今季初スタメンの佐伯(中)が4安打。自身1試合4安打は横浜時代の07年7月16日広島戦以来4年ぶりだ。佐伯は現在41歳。41歳シーズンに1試合4安打は山崎武(楽)が09年9月18日ロッテ戦でマークして以来。中日では41歳シーズン以上に川相、山本昌と2人打席に立っているが複数安打すら記録しておらず、4安打は佐伯が球団史上初めてだ。

 ≪小熊 幸運初勝利≫中日3年目の小熊が幸運なプロ初勝利を挙げた。0―4の8回に2番手で登板し、中村の左翼線適時二塁打で1点を失ったが、9回に味方が大逆転。ヒーローの佐伯からウイニングボールを受け取った。「負けている展開だったけど、点を取られてはいけない。初勝利は僕の力じゃないので」と反省しきりだったが、潜在能力には首脳陣の評価は高く、いいきっかけとしたい。

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